実のなる木ほど、毛虫が集まりやすいんです
「梅の枝に、白い糸の巣みたいなものがある」「柿を取ろうとしたら、葉の裏で何かに刺された」
川口市でお庭のご相談を受けていると、実のなる木の毛虫の話はとても多いです。
毛虫がつく木は、虫の種類ごとにだいたい決まっています。
そして、ウメ・モモ・カキ・クリといった実のなる木は、いくつもの毛虫の好物に重なっているんです。
1本の木に、春と夏と秋でちがう毛虫が来ることもあります。
しかも実を食べる木は、庭木の消毒と同じ感覚で薬をまくことができません。
この記事では、果樹ごとにつく毛虫と時期、そして「食べる木」に消毒するときに確かめることをまとめます。
果樹別・つきやすい毛虫の早見表
時期は目安です。
年や場所によってずれることがあります。
| 実のなる木 |
つきやすい毛虫 |
幼虫が出る時期の目安 |
| ウメ・モモ・アンズ |
オビカレハ(ウメ・モモ)イラガ類(ウメ・アンズ)ドクガ(ウメ)モンクロシャチホコ(ウメ) |
オビカレハは春(3〜6月)イラガ類は6月頃〜秋ドクガの被害は5〜6月頃モンクロシャチホコは8月下旬〜9月 |
| カキ |
イラガ類ドクガアメリカシロヒトリ |
イラガ類は6月頃〜秋アメリカシロヒトリは5〜7月と8〜9月 |
| クリ |
クスサンマイマイガイラガ類 |
クスサンは4〜7月マイマイガは春〜初夏 |
| リンゴ・ナシ |
オビカレハ(リンゴ)モンクロシャチホコ |
春/8月下旬〜9月 |
| クルミ・ザクロ |
イラガ類 |
6月頃〜秋 |
(出典:公益社団法人 農林水産・食品産業技術振興協会の読み物「庭の刺す毛虫・刺さない毛虫」、葛飾区・杉並区・世田谷区の公開情報)
さくらんぼの木はサクラの仲間です。
上の資料では、サクラにつく毛虫としてイラガ類・ドクガ・オビカレハ・マイマイガ・アメリカシロヒトリ・モンクロシャチホコが挙がっています。
さくらんぼの木も、同じ顔ぶれが来るつもりで見ておくと安心だと思います。
スモモやブルーベリー、オリーブ、ビワは、参照した資料の樹種名には出てきません。
ただ、マイマイガは100種以上、アメリカシロヒトリは百数十種の木の葉を食べるとされています。
表にない木でも「うちは来ない」とは言い切れない、と考えておいてください。
写真を送っていただければ、無料でお見積りします
お庭の木や生垣をスマホで撮って、LINEで送ってください。写真を見て、作業の内容と概算をお伝えします。
刺す毛虫・刺さない毛虫の見分けどころ
実のなる木の毛虫で、まず知っておきたいのは「触って危ないかどうか」です。
収穫で枝や葉に手を入れる木なので、ここがいちばん大事になります。
触ると危ない:イラガ類・ドクガ
イラガの仲間は、トゲから毒液を入れてくる「痛い毛虫」です。
刺された瞬間に、電気が走るような痛みが出ます。
カキ・ウメ・アンズ・クリ・クルミ・ザクロと、果樹によく見られる毛虫です。
ドクガは毒針毛を持つ「かゆい毛虫」の代表です。
ウメ・カキのほか、百数十種の植物を食べます。
成虫のガにも毒針毛があって危ないので、大人になったガにも触らないでください。
毒はないが、ぎょっとする:オビカレハ・アメリカシロヒトリ・クスサン
春、ウメやモモの枝の股に、白いテントのような巣が張られていたら、オビカレハの可能性が高いです。
「テンマクケムシ」「ウメケムシ」とも呼ばれます。
この毛虫は無毒で、毛もやわらかいとされています。
アメリカシロヒトリも無毒です。
ただ、葉を糸で包んで集団でいるため、ドクガの仲間とよく間違われます。
クスサンは体長80mmにもなる白い長毛の大きな毛虫で、クリの葉が好物です。
毒はありませんが、毛が硬く、触れると痛く感じることがあります。
見た目で決めにくい:マイマイガ
マイマイガはドクガの仲間ですが、育った幼虫に毒はないとされています。
それでも、毛が刺さって痛んだり、発疹が出たりすることがあります(JATAFF・岩手県)。
岐阜県の案内では、ふ化したばかりの小さな幼虫に触ると、皮膚の弱い方は赤く腫れたりかゆくなったりすることがあるとしています。
糸でぶら下がる習性があり「ブランコケムシ」とも呼ばれます。
毒があるかないか、見た目で見分けるのはむずかしいです。
名前がわからないうちは、どの毛虫も素手で触らない。
これだけ守っておけば大きな失敗はしません。
実を食べる木は、まず「枝ごと切る」から
果樹に毛虫を見つけたとき、私たちがまずおすすめするのは、虫のついた枝や葉を切り取る方法です。
薬を使わないので、実への残り方や収穫の日取りを気にしなくて済みます。
オビカレハは若いうちは群れで固まっています。
イラガも若いうちは群れでいるので、その時期に枝ごと切り取るのが効果的だと目黒区が案内しています。
散らばる前なら、枝を1本落とすだけで片付くことも多いんです。
オビカレハは育つとテントを離れてばらばらに動き出すので、テントを見つけたら早めに取っておきたいところです。
自分で切るときの手順
- 帽子・長袖・手袋・首にタオル・ゴーグルで、肌と目を出さない
- 虫のついた葉に触れないよう、少し手前で枝を切る
- 切った枝はそのままビニール袋に入れ、口をしばる
- 作業後、服についた毛はガムテープで取り、ほかの洗濯物と分けて洗う
自分でやって失敗しやすいのが、虫だけ落とそうと枝を揺すってしまうこと。
地面や服に落ちて、かえって見失います。
揺らさず、静かに切って袋へ入れてください。
もうひとつの盲点は、花芽や実のつく枝まで切りすぎてしまうことです。
ウメもカキも、切る枝を間違えると翌年の実が減ります。
どこまで切っていいか迷ったら、写真で相談していただくのが早いと思います。
料金の目安だけ、先に知りたい方へ
質問に答えるだけで、剪定の料金の目安がわかります。金額を見てから、ご相談するか決めていただけます。
食べる木に薬をまく前に確かめる4つのこと
木全体に広がって、切るだけでは追いつかない。
そういうときは消毒を考えることになります。
ただ、実を食べる木に使う薬には、法律で守るべきことが決められています。
「農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令」では、食べる作物に農薬を使うとき、次のことを守るよう定めています。
- その作物に使える薬か:ラベルの適用作物に入っていない食用作物には使わない
- 使う時期:ラベルに書かれた使用時期(収穫○日前まで)以外に使わない
- 使う量と薄め方:ラベルの使用量を超えない、決められた希釈倍数より濃くしない
- 使う回数:決められた総使用回数を超えて使わない
たとえば、庭木用として売られているスプレーでも、ラベルに「うめ」「かき」が入っていなければ、その実を食べる木には使えません。
同じ薬でも、梅には使えて柿には使えない、ということもあります。
買う前に、ラベルの適用作物の欄を見てください。
収穫が近いと、収穫前日数の分だけ待ってから収穫することになります。
日数は薬ごとに違うので、必ず手元のラベルで確かめてください。
住宅地ならではの気づかい
同じ省令では、住宅の近くで農薬を使うとき、周りに飛ばないようにする措置に努めることも定めています。
川口市の住宅地はお隣との距離が近い家が多いので、風のある日は避ける、洗濯物や車に気を配る、といったひと手間が欠かせません。
ご近所に家庭菜園や果樹がある場合も、薬がかからないように気をつけたいですね。
消毒の時期はいつがいいか
私たちの料金表では、消毒の時期の目安を春(4〜5月)と秋(9〜10月)としてご案内しています。
果樹の場合、春はオビカレハやドクガ、マイマイガが動き出す時期です。
秋口はイラガ類やモンクロシャチホコ、アメリカシロヒトリの2回目が重なります。
ただ、この時期はカキやクリの収穫とも重なるので、薬を使うなら収穫前日数との兼ね合いを見ながら決めることになります。
収穫と重なる時期は、枝ごと切る方法を中心に考えるほうが安心です。
冬の剪定で混み合った枝を減らしておくと、翌年の毛虫を見つけやすくなります。
川口市でプロに頼むときの費用の目安
川口市は市として害虫の駆除は行っておらず、専門業者(有料)への依頼を案内しています。
ご自身で難しい場合は、業者に頼むことになります。
私たちの料金表から、果樹の毛虫対策に関係するものを抜き出すと次のとおりです。
- 消毒・害虫駆除 1本(単木):2,200〜5,500円(樹高により変動)
- 消毒・害虫駆除 庭全体(〜10本):16,500〜33,000円
- 毛虫・チャドクガ駆除:3,300〜11,000円(緊急対応可)
- 柿・梅・桃などの果樹の剪定(高さ3m未満):6,600〜11,000円(3m以上は高さと樹種により別料金)
- 剪定+消毒の同時実施:15%OFFのセット
- 脚立・高所作業車が必要な場合:+5,500円〜
切った枝葉は回収して持ち帰ります。
量が多い場合は、運搬・処分料(3,300円〜/量に応じて)がかかります。
お見積りの金額には運搬・処分料まで含めてお伝えしています。
ご依頼のときは、「実を食べる木であること」と「収穫の予定時期」を必ずお伝えください。
そのうえで、枝を切るだけで済むのか、消毒まで必要なのかを一緒に決めていきます。
LINEでお庭の写真を送っていただければ、概算をお伝えできます。
見積りは無料で、出張費もかかりません。
よくある質問
Q. 毛虫がついていた実は食べられますか?
A. 虫がついていたこと自体で実が食べられなくなる、とは一概に言えません。
ただ、収穫のときに葉や枝に触れて刺されることがあります。
先に虫のついた枝を切り取ってから収穫するのが安心です。
薬をまいた場合は、ラベルの収穫前日数を守ってください。
Q. 梅の枝の白い巣は、放っておいても大丈夫ですか?
A. 春にウメの枝の股に張られるテント状の巣は、オビカレハの可能性が高いです。
毒はありませんが、成長すると散らばって葉を食べ進みます。
散らばる前に、巣ごと枝を切り取っておくのがおすすめです。
手袋はしておいてください。
Q. 庭木用の殺虫剤を、実のなる木にかけてもいいですか?
A. ラベルの適用作物にその木(「うめ」「かき」など)が入っていない薬は、実を食べる木には使えません。
省令で、適用作物に含まれない食用作物への使用は禁じられています。
買う前にラベルを確認してください。
Q. 刺されたときはどうすればいいですか?
A. こすらず、粘着テープで軽く押さえて毛を取り、流水で洗い流してください。
症状が広がったら皮膚科を受診しましょう。
毛が目に入ったときは、こすらずに洗い流して眼科へ。
全身にじんましんが出る、息苦しいといったときは、すぐに医療機関にかかってください。
お子さんは症状が軽く見えても、早めに受診してください。
Q. 果樹の剪定と毛虫の駆除を一緒に頼めますか?
A. はい、承っています。
剪定と消毒を同時に行う場合は、15%OFFのセット料金になります。
参照:公益社団法人 農林水産・食品産業技術振興協会「庭の刺す毛虫・刺さない毛虫」(オビカレハ・イラガ・ドクガ・マイマイガ・クスサン・アメリカシロヒトリ)/岐阜県「ご家庭でのマイマイガに対する対策について」/岩手県「マイマイガの発生」/葛飾区・杉並区(イラガ)・世田谷区(モンクロシャチホコ)・目黒区(毛虫の駆除)の公開情報/川口市「よくある質問(害虫の駆除)」/農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令
柿の木・桜・ジューンベリーの毛虫がチャドクガかどうか迷ったときは、柿の木・桜・ジューンベリーの毛虫はチャドクガ?ドクガ・イラガとの見分け方をご覧ください。
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トップ写真:オビカレハの幼虫(撮影:Harald Süpfle/CC BY-SA 3.0/出典:Wikimedia Commons/トリミング・縮小して使用)