8月にハナミズキを切ろうとしている方へ。その一枝、来春の花かもしれません
お盆を過ぎて、庭のハナミズキが茂ってきた。
枝が隣家に伸びてきたし、風通しも悪い。
そろそろ切ろうか——川口市でこの時期にいただくご相談で、いちばん多いのがこのパターンです。
ただ、ちょっと待ってほしいんです。
ハナミズキは、翌春に咲く花のつぼみを夏のうちに完成させている木です。
7月頃、その年に伸びた新しい枝の先に、もう来年の花芽ができ始めています。
つまり8月に枝を短く切り詰めるということは、来年の花を自分の手で落としているのと同じこと。
私たちが8月のハナミズキで手を入れるのは、混み合った枝を数本抜く「透かし」だけです。
太い枝は落としません。
理由は花芽だけではなく、テッポウムシのこともあります。
この記事では、夏に何をして何をしないのか、そして本番の剪定をいつに回すのかを、現場の判断基準としてお伝えします。

花芽と葉芽は見分けられます。ただし8月は「見えない」
ハナミズキの芽は、慣れると一目で見分けがつきます。
- 花芽…枝先につく、玉ねぎのようにぷっくり丸い芽
- 葉芽…細く尖っていて、枝に沿うように付く芽
この違いがはっきり見えるのは、葉が落ちたあと。
11月から2月にかけての枝は、芽の形がむき出しになっているので「この枝は花が5つ、こっちは葉だけ」と数えながら切れます。
ところが8月は、葉が茂って芽が完全に隠れている。
ここが厄介なところなんです。
目で確認できない状態でハサミを入れれば、当たるか外れるかは運まかせになります。
「去年切ってから花が咲かなくなった」というご相談、川口市でも毎年いただきます。
原因の多くはこれ。
木が弱ったわけでも、肥料が足りないわけでもなく、単純に花芽ごと切ってしまっていたケースがほとんどです。
これ、本当に多いんです。
太枝を夏に落とすと、テッポウムシのリスクも上がります
もうひとつが虫の話。
テッポウムシ、正体はカミキリムシの幼虫です。
幹の内部を食い進む姿が、鉄砲で撃ち抜いたような穴を残すことからこの名前がついています。
ハナミズキを加害する代表格はゴマダラカミキリ。
産卵期は6月から10月で、ピークは6〜7月。
つまり8月はまだ産卵シーズンのまっただ中ということになります。
産卵の主戦場は、幹の地際——地面との境目あたりです。
ここに樹皮を噛んで傷をつけ、そこへ卵を産みつける。
幼虫は木質部へ潜り込み、内部を食べながら上へ進んでいきます。
では太枝の切り口が直接の産卵口になるのかというと、そこまでは言い切れません。
ただ、私たちが夏に太枝を落としたがらない理由は別にあります。
- ハナミズキは切り口の癒合(ゆごう=傷が塞がること)が遅い樹種。
太い切り口ほど塞がらず、腐朽菌が入り込む入口になりやすい
- 夏の強剪定は葉を一気に減らすため、木そのものの体力が落ちる。
弱った木は虫にも病気にも狙われやすくなる
- 切り落としたあとに徒長枝(勢いだけ強い枝)が伸び、樹形が余計に暴れる
先日、川口市内のお宅で幹の地際にオガクズ状の木くずが溜まっているのを見つけました。
ハナミズキの根元です。
掘ってみると、案の定そこに穴。
前年の夏に太枝を数本落として以来、葉の色が薄いと気にされていたお庭でした。
虫と剪定の因果までは断定できませんが、体力の落ちた木ほど被害が進みやすいのは間違いありません。
根元の木くずは、見つけたその日が対処の日です。
放っておくと幹の中がスカスカになって、風の強い日に折れます。

時期ごとに「やっていいこと」の一覧
ハナミズキの手入れは、時期によってできる作業の幅がまるで違います。
ここを混同しないことが、花を咲かせ続けるいちばんの近道かもしれません。
| 時期 |
やっていい作業 |
避けたい作業 |
花への影響 |
| 5〜6月(花後すぐ) |
形を整える軽い剪定、枯れ枝の除去 |
強い切り戻し |
花芽形成前なので影響は小さい |
| 7〜9月(今の時期) |
混み枝の透かし、絡み枝・内向き枝の間引き、風通しの確保 |
太枝の切除、枝先の切り詰め、樹高を下げる作業 |
切り詰めれば翌春の花は確実に減る |
| 11〜2月(落葉後・適期) |
本剪定全般。 樹高調整、太枝の整理、花芽を見ながらの間引き |
厳寒期の大きな切り口づくり |
花芽を数えて残せるので減らさずに済む |
| 3〜4月(開花直前) |
緊急の枯れ枝処理のみ |
ほぼすべての剪定 |
膨らんだ花芽を落とすリスク大 |
表にすると単純ですが、要は夏は引き算を最小限に、冬にまとめて仕上げるということ。
ハナミズキは自然樹形が整いやすい木なので、年に一度、落葉後の本剪定だけでも十分に格好がつきます。
夏の透かし剪定で、実際にやっていること
「じゃあ夏は何もしなくていいの?」と聞かれることがあります。
そんなことはありません。
枝が密集したまま夏を越すと、内側が蒸れてうどんこ病が出ます。
ハナミズキは葉が白く粉をふいたようになる、あの病気に弱い。
だから風の通り道はつくっておきたいんです。
私たちが夏に抜くのはこのあたり。
- 幹から真上に勢いよく飛び出した徒長枝
- 内側へ向かって伸びている内向き枝
- 他の枝と交差してこすれている絡み枝
- 幹の根元から出るひこばえ
- すでに枯れている枝
共通しているのは、枝の付け根から丸ごと抜くという点です。
途中で切らない。
途中で切ると、その先にあった花芽を失ううえ、切り口から新しい枝が何本も暴れて出てきます。
作業のイメージとしては、3mほどのハナミズキ1本で1時間前後。
枝を抜きながら下から樹冠を見上げて、空が点々と見えるくらいが目安です。

費用はどう考えるか
ハナミズキの剪定を業者に頼むときの費用は、木の高さと本数、それから作業後に出る枝葉の量で決まるのが一般的です。
お庭の便利屋トムズでは、庭木の剪定は1本3,000円〜。
お見積りは無料です。
切った枝葉や刈草は回収してお持ち帰りしますが、量が多い場合は運搬・処分料(3,000円〜/量に応じて)を別途申し受けます。
ここで一つ、業者選びのアドバイスを。
見積りを取るときは処分費が込みなのか別なのかを必ず確認してください。
作業料金だけが安く見えても、あとから処分費が加算されて総額が変わることがあります。
ここを最初に聞いておくと、比較がずいぶんラクになります。
そしてハナミズキの場合、費用の考え方でもうひとつ大事なのが回数です。
夏に軽く透かして、冬に本剪定——と年2回入れる方法もありますが、樹形が落ち着いている木なら落葉後の1回にまとめたほうが、花も減らず費用も抑えられます。
夏に無理して切り詰め、翌年花が咲かず、樹形も暴れて結局また切る。
これがいちばんもったいないパターンなんです。
川口市周辺でハナミズキの状態が気になっている方は、いま無理に切らず、落葉後の予定として頭に置いておく。
それだけで来春の花はずいぶん変わってくると思います。
よくいただくご質問
Q. 8月に枝が隣家にはみ出しています。冬まで待てません。
その場合は、はみ出している枝を付け根から数本だけ抜く対応にします。
全体を刈り込むのではなく、越境している枝を選んで元から外す。
この方法なら残りの枝の花芽は守れますし、木への負担も最小限で済みます。
越境枝は近隣トラブルの原因になりますから、そこは遠慮なくどうぞ。
Q. 去年から花が咲きません。木が枯れかけているのでしょうか。
葉が健康な緑色で、枝も伸びているなら、木そのものは元気なはずです。
原因として多いのは、前年の夏以降に花芽ごと剪定してしまっているケース。
あとは日照不足や、窒素分の多い肥料の与えすぎでも花付きは落ちます。
落葉後に枝先を見て、丸い芽が付いていれば来春は咲きます。
Q. 根元に木くずが出ています。自分で対処できますか。
穴を見つけたら、市販のカミキリムシ用殺虫剤を穴に注入する方法があります。
ただ、幼虫の食害が幹の奥まで進んでいると、家庭用の薬剤では届きません。
自分でやって失敗するケースで多いのが、穴を一つ見つけて安心してしまうこと。
テッポウムシの穴は複数あることが珍しくないんです。
幹をぐるりと見て、地際まで確認してください。
判断がつかなければ見に伺います。
Q. 大きくなりすぎたハナミズキを、半分の高さにできますか。
できますが、ハナミズキで一度に強く詰めるのはおすすめしません。
切り口が塞がりにくい樹種なので、太い幹を落とすと腐朽が入りやすい。
2〜3年かけて段階的に下げていく方法をご提案することが多いです。
作業はいずれも落葉後に行います。
Q. 川口市以外でも対応してもらえますか。
川口市を中心に、戸田市、蕨市、草加市、さいたま市南区・緑区まで伺っています。
お見積りは無料ですので、まずは木の状態を見せていただければと思います。
トムズの施工事例
さいたま市・ハナミズキの剪定
作業前
作業後
さいたま市にて、建物の壁沿いに高く伸びて2階の窓まわりにかかっていたハナミズキを剪定。
夏場のため太い枝は切り込まず、混み合った枝を透かして高さと幅を抑え、窓まわりの見通しと風通しを確保しました。
この施工事例を詳しく見る →
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