大きくなったコニファーほど、内側が茶色くなっている
川口市でお庭の手入れに伺うと、玄関脇や塀ぎわのゴールドクレストが2階の窓に届きそう、隣の敷地にはみ出してきた、というご相談をよくいただきます。
そして枝を少しめくってみると、外側は鮮やかな緑なのに、内側は茶色い枝ばかり、ということがほとんどです。

上の写真は、大きく育ったコニファーを下からのぞいたところです。
外側には葉が茂っていますが、幹に近い内側は葉が落ちて、枝だけが見えています。
この状態の木を「小さくしたいから」と内側まで切り込むと、茶色い枝がむき出しになり、そこから緑は戻りません。
この記事では、なぜ内側が枯れるのか、どう手入れすれば枯れ込みを抑えられるのか、大きくなった木を切るときに何に気をつけるかを順にまとめます。
刈り込みだけを繰り返すと、内側の枝が枯れやすい
コニファーの手入れでいちばん多いのは、刈り込みバサミで表面をそろえる「刈り込み」です。
形はきれいに整いますが、これだけを毎年続けると、切った枝先から細かい枝が何本も分かれ、外側の葉がどんどん厚くなっていきます。
外側の葉が厚くなるほど、内側には日が届きません。
日の当たらない内側の葉は役目を終えて落ち、枝だけが残ります。
米国コロラド州立大学の園芸資料でも、刈り込みは外側に葉の密な層をつくり、内側の葉を日陰にして、木が「薄い葉の殻」のようになると説明されています。
サウスダコタ州立大学の資料にも、毎年の刈り込みで内側が日陰になりすぎ、内側の葉が枯れて薄い緑の殻だけが残ることがある、と書かれています。
さらに困るのは、ゴールドクレストやレイランドサイプレスのような多くのコニファーは、葉の付いていない茶色い枝から新しい芽をほとんど出さないことです。
ペンシルベニア州立大学の資料でも、イチイを除く針葉樹は、葉のない茶色い部分まで切り戻すとその枝は伸びてこない、とされています。
つまり、刈り込みだけで内側を枯らしてしまうと、あとから小さくしたくなったときに、切れる余地が外側の薄い緑の層しか残っていません。
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1〜2年に1回は、透かし剪定で内側に光と風を入れる
そこで、刈り込みとは別に入れたいのが透かし剪定です。
表面をそろえるのではなく、混み合った枝や内側へ向かう枝を、分かれ目や付け根から間引いて本数を減らす切り方です。
外側の葉の層に「すき間」ができるので、内側まで日と風が届きます。
米国ニューハンプシャー大学の資料でも、間引きと更新の剪定は内側の生育を促し、冬の傷みを減らすと説明されています。
私たちは、コニファーには1〜2年に1回は透かし剪定を入れることをおすすめしています。
毎年の刈り込みで形を保ちつつ、1〜2年に一度は内側の混み具合を見て枝を抜く。
これを続けている木は、内側の緑が残りやすく、何年かたってから高さを抑えたいときにも切れる余地が残ります。
庭木の横に立って、枝葉の向こうがまったく透けて見えないようなら、透かしを入れる時期が来ているかと思います。
透かしを入れる時期は、新芽が動き出す前の春(3〜4月)が向いています。
秋に行うなら、暑さが落ち着いた9〜10月のうちに軽めに済ませます。
真夏は切り口から葉先が傷みやすく、真冬は木の動きが止まっているので、どちらも強い剪定は避けます。
大きくなったコニファーを切るときに気をつけること
緑の葉が残る位置で止める
高さや幅を詰めるときは、切ったあとの枝先に緑の葉が残る位置までにとどめます。
茶色い部分まで切り込むと、その面は茶色いまま残ります。
見積りのときは「どこまで小さくできますか」より、「緑の葉はどこまで残りますか」と聞いていただくと、仕上がりの見当がつきやすいです。
高さは一度に下げず、何年かに分ける
てっぺんを大きく切り下げると、切り口の周りに葉がなくなり、上が茶色く平らな木になります。
高さを抑えたいときは、芯を少し下の枝の分かれ目で止め、何年かに分けて下げていきます。
半分の高さにしたい、というように大きく下げたい場合は、樹形を作り替えるか、伐採して植え替えるほうが仕上がりがよいことも多いです。
一度に切る量を欲張らない
長く手が入っていない木ほど、一度で元の形に戻したくなります。
ただ、内側が枯れている木は外側の葉で生きているので、そこを一度に大きく削ると木が弱ります。
まず枯れ枝と混み合った枝を抜いて内側に光を入れ、外側の形は翌年以降に整える、という順番で進めます。
背の高い木は、傾きと足場を先に確かめる
ゴールドクレストは根が浅く、背が高くなると風で傾くことがあります。
根元がぐらついている木は、剪定より先に支柱や伐採を考えたほうがよい場合があります。
また3mを超える木の上部は脚立の上での作業になり、片手でバランスを取りながらの剪定は思っている以上に危険です。
ご自身で手入れされる場合は、脚立を使わずに届く範囲までにしていただくのが安全かと思います。
料金の目安だけ、先に知りたい方へ
質問に答えるだけで、剪定の料金の目安がわかります。金額を見てから、ご相談するか決めていただけます。
もう茶色くなってしまった木はどうするか
葉先だけが茶色い程度なら、傷んだ部分を取り除いて様子を見ると、翌春には目立たなくなることが多いです。
片面や下枝だけが茶色い木は、緑が残る側を生かして形を作り替えます。
一方、幹の周りがぐるりと茶色い木や、葉全体が灰色っぽく触ると落ちる木は、剪定で緑を取り戻すのは難しく、伐採と植え替えを含めて考える段階です。
見分け方と伐採・抜根の費用は、コニファーが茶色く枯れたときの記事で詳しくまとめています。
剪定費用の目安と、ご依頼前に確かめたいこと
お庭の便利屋トムズでは、庭木の剪定を1本3,300円〜(税込)で承っています。
木の高さ、枝の張り具合、脚立や高所作業が要るかどうかで変わり、脚立・高所作業車が必要な場合は5,500円〜、切った枝葉の運搬・処分料は量に応じて3,300円〜が加わります。
詳しくは料金表をご覧ください。
川口市内は見積り・出張費無料で、造園歴9年・500件以上の経験をもつ職人が伺います。
お見積りでは、刈り込みだけで済ませるのか、透かしも入れるのかを、木の内側を見たうえでお伝えします。
コニファーは同じ高さでも、内側の混み具合で手間が大きく変わる木です。
LINEで送っていただく写真に、木全体と、枝をめくった内側の様子が写っていると、見当をつけやすくなります。
よくあるご質問
Q. 毎年刈り込んでいれば、透かし剪定は要りませんか?
刈り込みだけを続けると外側の葉が厚くなり、内側が日陰になって枯れ込みやすくなります。
形をそろえる刈り込みに加えて、1〜2年に1回は透かしで内側の枝を間引くことをおすすめしています。
Q. ゴールドクレストを半分の高さにできますか?
半分まで下げると切り口の周りに葉がなくなり、上が茶色く平らなまま伸びてきません。
大きく下げたい場合は、何年かに分けて下げるか、伐採して植え替える方法をご提案しています。
高さの抑え方は高くなりすぎた庭木を低くする記事もあわせてご覧ください。
Q. 茶色くなった内側に、肥料をやれば葉は戻りますか?
戻りません。
肥料は木全体の勢いを保つためのもので、葉のない枝に芽を作る働きはありません。
弱った木に濃い肥料を与えると根を傷めることがあるので、控えめにします。
Q. コニファーの生垣も同じですか?
生垣は刈り込みが中心になるぶん、内側が枯れやすい仕立て方です。
隣家や道路へはみ出した生垣の切り戻し方は、コニファーの生垣がはみ出したときの記事にまとめています。
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トップ写真:ゴールドクレストの木(撮影:David J. Stang/CC BY-SA 4.0/出典:Wikimedia Commons/トリミング・縮小して使用)