「台風が来る前に切ってほしい」と「来年も花を見たい」は、9月にぶつかります
ミモザって、育ててみると驚くほど伸びるんですよね。
植えて3年で屋根に届いた、というお話は珍しくありません。
埼玉県川口市のお宅でも、玄関脇に一本だけ植えたミモザが、気づけば2階の窓をふさいでいた——そんなご相談をいただくことがあります。
そして相談が増えるのが、ちょうど今の時期。
9月です。
理由ははっきりしていて、台風。
成長が早くて枝葉が茂り、しかも根が浅い。
この木の性質を知っていると、強い風の予報が出るたびに落ち着かなくなる気持ち、すごくよくわかります。
ただ、ここで思い切って刈り込んでしまうと、来年の春に花が一輪も咲かないということが起こります。
ミモザの花芽は、夏のうちにもう枝先で作られているからなんです。
この記事では、「倒れるのが怖い」と「花は見たい」という板挟みを、どう切り分ければいいのかをお話しします。
押し売りするつもりはありません。
ご自分でやる方にも役立つ形で書きますね。

9月に強く切ると花が消える理由。花芽は枝先にできています
ミモザ(日本の庭木で流通しているのは主にギンヨウアカシアやフサアカシアといったマメ科アカシア属の木で、本来のミモザとは別種ですが、呼び名として定着しています)は、関東だと2月下旬から3月にかけて咲きます。
では、その花のもとはいつできているのか。
初夏から夏、おおよそ6〜8月のあいだに、その年伸びた枝の先で作られます。
秋になると、よく見れば粟粒のような小さな蕾の房がもう見えているはずです。
次に庭に出たとき、枝先を下からのぞいてみてください。
ざらっとした粒の集まりがあれば、それが来春の花です。
つまり9月に枝先を落とすというのは、来春の花をハサミで摘み取っているのと同じこと。
これ、本当に多いんです。
「風で危ないから短くしただけなのに、翌春だけ咲かなかった」というご相談。
木が弱ったわけでも病気でもなく、単純に花のある部分を切ってしまっただけ、というケースがほとんどだと思います。
もうひとつ、ミモザには厄介な性質があります。
太い枝を切ると、その切り口から先が枯れ込みやすい。
桜ほど神経質ではないにせよ、幹に近い太枝をバツンとやると、そこから芽が吹かずに枯れ上がってしまうことがあります。
自分でやって失敗するケースで一番多いのが、これと9月の丸刈りの合わせ技。
花も消えて、樹形も戻らない。
もったいないです。
根が浅いミモザは、上を軽くしないと本当に倒れます
ミモザは根が浅く横に広がるタイプの木です。
地上部が大きくなるスピードに、地下が追いつかない。
だから、幹が折れるというより根鉢ごと持ち上がって傾く倒れ方をします。
川口市のように住宅が密集した土地だと、倒れる先がフェンスや隣家の駐車場、電線ということも珍しくありません。
「この木は切りどきですね」と申し上げるのは、たいていこういう状況のときです。
危ないサインは、目で見て確認できます。
- 幹の根元まわりの土が、風の後に浮いている・ひび割れている
- 木がまっすぐでなく、少しずつ同じ方向へ傾いてきた
- 植えたときの支柱が朽ちている、または結束が幹に食い込んでいる
- 3mを超えて、枝が壁のように茂っている(風をまともに受けます)
土が浮いていたら、要注意。
根が切れはじめている可能性があります。

花を残したまま風当たりを落とす、秋の切り方
秋にやるのは「透かし」まで。長さは詰めない
やることは一つです。
枝の本数を減らして、風を抜けさせる。
長さを短くするのではなく、内側の枝や重なり合った枝を根元から間引いていきます。
これが透かし剪定です。
枝先を残せば花芽も残る。
中を抜けば風が通る。
両立できるんですね。
目安として、全体の2〜3割の枝を抜くだけでも、木の揺れ方がはっきり変わります。
抜くのは、枯れ枝、内側に向かって伸びた枝、他の枝とこすれている枝、そして下向きの弱い枝。
迷ったら、太い枝ではなく細い枝から。
切り口が小さいほど枯れ込みも少ないです。
支柱は「打ち直す」もの。一度立てて終わりではありません
意外と盲点。
植えたときの支柱を、そのままにしている方がとても多いです。
木は太るので、結束バンドや麻ひもが幹に食い込んで、逆に弱らせていることがあります。
幹が太ったぶん結び直し、支柱が腐っていれば新しく打ち直す。
風上側に1本だけでなく、三方から支える形にすると倒れにくくなります。
作業としては地味ですが、台風対策としては透かしと同じくらい効きます。
本番は、花が終わった4月
樹高そのものを下げる作業、いわゆる本剪定は、花後すぐ、3月下旬から4月にかけてが適期です。
理由は単純で、この時期に切れば、そこから伸びた新しい枝に夏のあいだ花芽がつくから。
切って、伸ばして、翌春また咲く。
このサイクルに乗せてしまえば、毎年同じ高さで維持できます。
「大きくなりすぎたから今年は我慢」ではなく、毎年4月に少しずつ、が正解なんだと思います。
1年で1m以上伸びる木なので、年1回のペースを崩さないことが結局いちばん楽です。
時期ごとに、何ができて何が犠牲になるか
| 時期 |
できること |
翌春の花 |
木への負担 |
| 9〜10月(台風前) |
透かしで風通しを確保・支柱の打ち直し |
残せる |
小さい(細枝中心のため) |
| 9〜10月に強剪定 |
樹高を一気に下げられる |
ほぼ咲かない |
大きい(太枝の枯れ込みリスク) |
| 12〜2月 |
枯れ枝の整理程度 |
枝先を切れば失う |
中(寒さで傷みやすい) |
| 3月下旬〜4月(花後) |
樹高を下げる・樹形を作り直す |
その年の夏にまた作られる |
小さい(回復が早い) |
秋は「守る」、春は「整える」。
この役割分担で考えていただくと、迷いにくいかなと思います。
川口市でミモザの剪定を業者に頼むときの費用と、確認しておきたいこと
お客様からよく聞かれるのが、「ミモザ1本だけでも来てもらえますか」というご質問。
もちろん伺います。
私たちの剪定は1本3,000円〜、お見積りは無料です。
金額が動くのは主に、木の高さ、枝の量、そして作業スペース。
隣家との距離が近くて脚立が立てにくい、枝を落とす先にカーポートがある——といった条件では、手間のかかり方が変わります。
実際に見せていただいてからお出しするのが確実です。
切った枝葉は私たちが回収して持ち帰ります。
ただし量が多い場合は、運搬・処分料(3,000円〜/量に応じて)を別途申し受けます。
ミモザは枝葉がかさばるので、大きな木だとここが増えやすい部分ですね。
先に申し上げておきます。
業者を選ぶときは、どこの会社に頼むにしても、次の3点を確認しておくと後で揉めません。
- 切った枝の処分費が料金に含まれるのか、別途なのか。
ここは会社ごとに考え方が違います
- 「高さを下げてほしい」と伝えたとき、花芽の話が返ってくるか。
ミモザを知っていれば必ず時期の話になります
- 支柱の点検までしてくれるか。
剪定だけして支柱が朽ちたままでは、台風対策として片手落ちです
川口市、戸田市、蕨市、草加市、さいたま市南区・緑区あたりが私たちの日常の行動範囲です。
「見てもらうだけ」でも構いませんので、気になったら早めにどうぞ。
台風が近づいてからだと、どうしても混み合ってしまうので。

よくあるご質問
もう9月ですが、背が高すぎて危険です。花を諦めてでも下げるべきですか?
倒れて建物や人に当たる危険があるなら、花より安全が先です。
迷わず下げてください。
ただ、そこまでではないなら、秋は透かしと支柱で乗り切って4月に下げるほうが、木にも花にも優しい選択だと思います。
判断が難しければ、見に行ってお伝えします。
すでに枝先を切ってしまいました。もう戻せませんか?
その年の花は残念ながら期待できません。
ただし木が枯れたわけではないので、翌年は咲きます。
春に伸びた枝が、夏にまた花芽を作ってくれますから。
今年は樹形を整える年、と割り切ってしまってよいと思います。
自分で切っても大丈夫でしょうか?
脚立を使わずに手が届く範囲で、細い枝を間引くだけなら十分ご自分でできます。
危ないのは、脚立の上でチェーンソーや太枝切りを使う作業。
ミモザは枝が思ったより重く、切った瞬間にバランスを崩しやすい木です。
無理はなさらないでください。
大きくなりすぎたので、いっそ抜いてしまいたいのですが
伐採も承っています。
ミモザは根が浅いぶん抜きやすい部類ですが、切り株を残すと株元から新しい芽が出てくることがあります。
根っこごと抜かないとまた生えてきます、とお伝えしているのはそのためです。
抜根までご希望かどうか、お見積り時にご相談ください。
剪定はどのくらいの頻度が必要ですか?
成長の早い木なので、年1回、花後の4月を基本にしていただくのがおすすめです。
それに加えて、台風シーズン前に風通しを見て軽く透かす。
この2回のリズムにすると、毎年安定して咲き、大がかりな強剪定をしなくて済むようになります。
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