7月の見積りは、一年でいちばん曖昧になりやすい
梅雨が明けるころ、お問い合わせが一気に増えます。半月ほど雨が続いたあと、気温と湿気で枝が一気に伸びるからです。「先月まではそうでもなかったのに、急に隣の家まで出てしまって」。この時期、川口市内でいちばんよく聞くご相談がこれ。
そして同時に、業者側も一年で最も立て込む時期でもあります。剪定だけでなく、草刈り、消毒、防草シートの依頼が重なる。すると何が起きるか。見積りが雑になるんです。
先日、川口市のお宅にお伺いしたとき、先に他社さんが出したという紙を見せていただきました。書いてあったのは「庭木剪定一式」と金額だけ。何本切るのか、処分費が入っているのか、当日何人で来るのか、どこにも書かれていない。お客様は「これが高いのか安いのかも分からなくて」とおっしゃっていました。
これ、多いんです。悪意があるとは限りません。忙しくて、口頭のやりとりで済ませてしまうケースがほとんど。ただ、書かれていない部分は、当日になって「これは別料金です」に変わりやすい。だからこそ、見積りの段階で確認しておくことに意味があります。

見積りで確認すべき5項目
専門知識がなくても確認できることばかりです。順番に見ていきます。
1. 単価が何を単位にしているか
剪定の料金は、大きく分けて「1本あたり」か「時間・人工(にんく)あたり」で決まります。人工というのは職人1人が1日働く単位のこと。私たちは剪定1本3,000円〜という1本単位の料金でお出ししていますが、どちらが正しいということではありません。問題は、どちらなのか書かれていない見積り。「一式」だけの紙は、後から本数が増えたときに揉めます。
2. 樹高の区切りがどこにあるか
ほとんどの業者は樹高で料金帯を分けています。3m未満、3〜5m、5m以上、といった具合。ここで確認したいのは、その高さを誰がどう測ったか、です。目視で「だいたい3mですね」と言われた木が、実測で3.8mだった。よくあります。5mを超えると脚立では届かず、高所作業車やロープを使う作業になるので、費用の桁が変わってくる。境目に近い木は、その場でメジャーを当ててもらうのが確実です。
3. 処分費が込みか、別か
意外と盲点。切った枝葉をどうするかで、総額はかなり動きます。3mのキンモクセイ1本でも、切った枝を積むと軽トラの荷台が半分ほど埋まることがある。それを持ち帰って処分するには費用がかかります。「剪定代は安いのに総額が高かった」というご相談の原因は、たいていここ。込みなのか、別なのか、別なら何を基準に計算するのか(袋数か、立方メートルか、重量か)。一言聞くだけで分かります。
4. 追加料金が発生する条件が書面にあるか
ここがいちばん大事かもしれません。追加料金そのものは悪ではないんです。現場を開けてみないと分からないことは本当にあります。誠実な業者ほど、事前に「こういう場合は追加になります」と条件を先に出す。逆に「追加は一切ありません」と言い切る見積りのほうが、私たちは少し警戒します。何かを見落としているか、最初から高めに乗せているか、どちらかの可能性があるので。
5. 当日の人数と作業時間の見込み
3mの木を1本、職人2人で1時間から1時間半くらい。これがひとつの目安です。人数と時間を聞くと、その業者が現場をどれくらい具体的に想像しているかが分かります。即答できる人は、頭のなかで段取りが組めている。「やってみないと分かりません」しか返ってこない場合は、もう少し詳しく聞いてみてもいいと思います。

追加料金が発生しやすい5つの条件
実際にどんなときに費用が上振れするのか。現場で起きていることを、そのままお伝えします。
- 搬出の動線が取れない:軽トラを庭先まで寄せられず、切った枝を10m、20m手で運ぶ。作業そのものより、この運搬に時間がかかることがあります
- 枝葉の量が想定を超えた:数年放置された木は、外から見えている枝の内側にびっしり詰まっています。開けてみたら量が倍だった、というのは珍しくありません
- ハチの巣・毛虫:7月は特に。アシナガバチの巣が茂みの中にあると、駆除してからでないと手が出せない。ツバキやサザンカにチャドクガの毛虫がついているときも同じです
- 隣家への越境枝:お隣の敷地に落とさないよう養生シートを張り、枝を受けながら切る。手間も人数も変わります
- つるや支柱の絡み:フェンスや支柱に絡んだつるを外す作業は、剪定とは別の手間です
自分でやって失敗するケースで多いのが、この越境枝を根元から切ってしまうこと。法律上、隣地から伸びてきた枝は勝手に切れない場面があります。それと、切りすぎた木の幹焼け。7月に太い枝を落として幹に直射日光が当たると、樹皮が傷んで枯れ込むことがあるんです。この時期は風を通す程度の軽い剪定が基本で、「今日、全部短くしておきますよ」という提案には、理由を聞いてみてください。
料金の出し方は3タイプ。どれが自分の庭に合うか
どれが優れているという話ではなく、庭の状態との相性です。
| タイプ |
費用の決まり方 |
向いているケース |
気をつけたい点 |
| 1本単価制 |
樹種と樹高ごとに1本いくら |
木が数本、本数がはっきりしている庭 |
本数が多いと総額が読みにくい。処分費が別のことがある |
| 時間・人工制 |
職人1人あたりの日当×人数×日数 |
木が多い、生垣も草も一緒に頼みたい庭 |
作業が延びると増える。何日で終わる見込みかを先に確認 |
| 一式見積り |
庭全体をまとめて一つの金額に |
内訳が明記されているなら手間が少ない |
内訳のない「一式」は追加料金の温床。必ず分解してもらう |
相見積りを取るなら2〜3社。同じタイプ同士でないと比較になりません。1本単価制と人工制の金額をそのまま並べても、安いほうが得とは限らないので、そこだけ注意していただければ。

川口市で業者を選ぶときの、もうひとつの基準
金額以外に見ておくといいのが、その業者がどのくらい近くから来るか、です。川口市とその周辺で動いている業者なら、剪定後に「思ったより切りすぎた気がする」「切り口から樹液が出てきた」といったときに、様子を見に行きやすい。庭木は一度切って終わりではなく、次の年、その次の年と付き合っていくものなので、続けて頼める距離かどうかは、あとで効いてきます。
それと、年2回の剪定を提案されたとき。多くの庭木は初夏の軽い剪定と冬の本格的な剪定で形が整います。毎年伸び放題にしてから一度に強く切ると、木は「切られた分を取り戻そう」として徒長枝(とちょうし)という勢いの強い枝を伸ばすので、かえって荒れやすい。長い目で見ると、こまめに軽く切るほうが1回あたりの費用も作業も小さく収まります。この説明をしてくれる業者は、たぶん信頼できると思います。
よくあるご質問
相見積りは何社くらい取るのがいいですか
2〜3社で十分だと思います。それ以上増やすと、立ち会いの手間のほうが大きくなってしまうので。比べるのは総額ではなく、内訳の細かさです。同じ庭を見て、片方が3行、片方が10行の見積りを出してきたら、その差自体が判断材料になります。
見積りに来てもらったら、断りにくくないですか
お気持ちは分かります。私たちは見積り無料でお伺いしていますが、その場でお決めいただく必要はまったくありません。「他社さんも見てから決めます」と言っていただいて構いませんし、それで態度が変わる業者なら、その時点で分かることがあります。
7月に剪定して、木は弱りませんか
切り方次第です。混み合った枝を抜いて風を通す程度の剪定なら、むしろ蒸れや病害虫の予防になります。避けたいのは真夏の強い切り戻し。太い枝を落として幹に直射日光が当たる状態にすると、樹皮が傷むことがあります。強く整えたい木は、落葉後の冬に回すのが安全です。
作業後に追加料金を請求されたら、どうすれば
まず、見積書に追加の条件が書かれていたかを確認してください。書面にあり、実際にその条件が起きていたなら妥当な請求です。書面になく、事前の説明もなかった場合は、その場で支払わず、内訳を書面で出してもらってから判断して問題ありません。作業中に「これは追加になります」と一度声をかけてもらえるかどうかも、業者を見るポイントかもしれません。
木の高さが分からないのですが、どう伝えればいいですか
正確な数字は不要です。「2階の窓の下くらい」「物置の屋根を越えている」で十分伝わります。お電話やLINEで写真を送っていただければ、周りの建物との対比でおおよその見当がつきますので、無理に測らないでくださいね。脚立から落ちるご相談を毎年いただくので、そこだけは本当に気をつけていただきたいところです。
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