「実家、しばらく行けてないんだよな」——そう思ったとき、頭の片隅にちらつくのが庭ではないでしょうか。人が住まなくなった家の庭木は、驚くほどのスピードで伸びます。私たちが川口市内で空き家のお庭に伺うと、2年も放っておかれた金木犀が屋根まで届いていた、なんてことも珍しくありません。
お盆の帰省まで、あと少し。この記事では、遠方に住んでいて立ち会いが難しい方に向けて、空き家・実家の庭木剪定をどう段取りすればいいのか、費用はどれくらい見ておけばいいのかを、庭師の目線でお伝えします。

なぜ「お盆前の7月」に空き家の庭を片付けるのか
結論から言うと、7月は空き家の庭を一度リセットするのに、かなり理にかなったタイミングなんです。
理由は三つあります。
ひとつめは、春から梅雨にかけて伸びた枝葉が、いちばん暴れている時期だから。5月から6月にかけて木は一気に枝を伸ばします。梅雨の雨をたっぷり吸って、7月の庭は年間でもっとも「もじゃもじゃ」な状態。ここで一度切り戻しておくと、お盆に帰省したときの見え方がまるで違います。
ふたつめは、蚊とスズメバチ。8月に入ると藪の中でスズメバチが本格的に巣を大きくします。伸び放題の生垣は、彼らにとって絶好の営巣場所。7月のうちに風通しを作っておくと、巣を作られるリスクそのものを下げられます。
みっつめが、意外と見落とされがちなのですが、ご近所への配慮です。
これ、多いんです。空き家の枝が越境して、隣家の駐車場に葉やヤニが落ちる。落ち葉が側溝を詰まらせる。持ち主が遠方にいると、お隣も誰に言えばいいのか分からず、モヤモヤだけが溜まっていきます。お盆で帰省したときに「実はね……」と切り出される前に、こちらから整えておく。それだけで関係性が変わります。
川口市は住宅が密集しているエリアが多く、隣家との距離が1メートル前後という敷地も少なくありません。越境トラブルが起きやすい土地柄だと、私たちは感じています。
立ち会えなくても剪定は頼めます
お問い合わせでいちばん多いのが、これ。「県外に住んでいるんですが、立ち会わなくても大丈夫ですか?」
大丈夫です。実際、空き家のご依頼は半分近くが「持ち主は遠方、鍵は近所の親戚が持っている」というパターンです。
立ち会いなしで進めるときの段取り
- 写真で見積り——スマホで撮った庭の写真を数枚送っていただければ、おおよその金額はお伝えできます。全体が入った引きの写真と、大きい木を下から見上げた写真があると精度が上がります
- 現地確認の代行——正式な見積りのために、私たちが現地へ伺います。門扉の外から確認できるお庭であれば、鍵をお預かりせずに済むケースも多いです
- 作業範囲を文章で確定——「どの木をどこまで切るか」を事前にすり合わせます。ここが曖昧なまま進むと、あとで「思ったより切られた」となりがち
- 作業後の写真報告——ビフォーアフターの写真をお送りします。ゴミの量や、気になった箇所(シロアリの痕跡、雨樋の詰まりなど)もあわせてご報告
敷地の中に入る必要がある場合は、鍵の受け渡しをどうするかだけ相談させてください。ご近所の方や親戚の方に立ち会っていただく、という形も普通にあります。
先日、川口市内の空き家に伺ったときのこと。持ち主の方は関西にお住まいで、電話とメールだけでやりとりしました。庭には高さ4メートルほどのキンモクセイと、椿が3本。「この木は切りどきですね」とお伝えして、キンモクセイは思い切って2メートルほど詰めました。作業は半日。写真をお送りしたら、「実家がこんなに明るかったのかと驚いた」と返事をいただきました。

川口市で空き家の庭木剪定を頼むときの費用相場
いちばん気になるところですよね。
まず前提として、剪定の料金体系には「1本いくら」の単価制と、「職人1人1日いくら」の日当制があります。木が数本なら単価制、庭全体が藪になっているなら日当制のほうが結果的に安く収まることが多いです。
以下は関東近郊での一般的な目安です。業者や庭の状況によって変わりますので、あくまで相場感として見てください。
| 作業内容 |
費用の目安 |
補足 |
| 低木の剪定(3m未満) |
3,000〜5,000円/本 |
ツツジ、椿、金木犀など |
| 中木の剪定(3〜5m) |
6,000〜10,000円/本 |
脚立作業。松は形を作るぶん高め |
| 高木の剪定(5〜7m) |
15,000〜25,000円/本 |
高所作業。周囲の状況で変動 |
| 生垣の刈り込み |
1,000〜2,000円/m |
高さと幅で変わります |
| 草刈り |
1㎡あたり200〜400円 |
草丈が腰以上だと割増になることも |
| 伐採(根は残す) |
10,000〜40,000円/本 |
幹の太さと搬出のしやすさ次第 |
| 抜根(根ごと除去) |
15,000〜50,000円/株 |
重機が入れるかで大きく変わります |
| ゴミ処分費 |
3,000〜15,000円 |
軽トラ1台分でおよそ1万円前後 |
2年放置された一般的な戸建てのお庭(木が5〜6本、雑草あり)だと、剪定・草刈り・運搬処分料を合わせて5万円〜10万円あたりに収まるケースが多い、というのが私たちの実感です。私たちの場合は剪定1本3,000円からお受けしていて、お見積りは無料です。
費用を抑えるコツ
ひとつ、覚えておいていただきたいことがあります。放置期間が長いほど、単価は上がります。
1年ぶりの剪定なら軽く整えるだけで済むものが、3年放置されると太い枝を落とすことになり、作業時間も出るゴミの量も跳ね上がる。3メートルの松を1本きれいに仕立てるのに、通常なら2時間ほど。それが何年も触っていない木だと、倍近くかかることもあります。
年2回、せめて年1回のペースで手を入れておくと、1回あたりの費用は確実に下がります。空き家を持ち続ける前提なら、これがいちばん現実的な節約かもしれません。
自分でやろうとして失敗しがちなこと
「帰省したついでに自分で切ろう」——気持ちはよく分かります。ただ、いくつか注意点を。
自分でやって失敗するケースで多いのが、高い木に脚立で登ってしまうこと。庭の地面は思っている以上に不安定です。土がやわらかい、微妙に傾いている、根が張り出している。脚立からの転落は、庭仕事の事故で最も多いパターンです。2メートルを超える高さは、無理をしないでください。
次に多いのが、真夏の刈り込みで木を枯らしてしまうケース。7月から8月の強剪定は、木にとってはかなりの負担です。葉を一気に落とすと、幹が直射日光にさらされて「幹焼け」を起こすことがあります。特にモミジやハナミズキのような薄い樹皮の木は要注意。真夏は「風通しを作る程度の透かし剪定」にとどめるのが基本です。
それと、切った枝の処分。意外と盲点。
川口市では、枝や草は種類ごとに決められた出し方があり、量が多い場合は一度に出せません。50センチ以下に切りそろえて束ねる、といった手間もかかります。ゴミ袋10袋分の枝を目の前にして、途方に暮れる——実はこれ、帰省中の限られた時間ではかなり厳しい作業です。
あと、根っこを残したまま幹だけ切ってしまうケース。これも後々やっかいです。竹や笹、シュロなどは根っこごと抜かないとまた生えてきます。翌年には元通り、ということも。

空き家の庭を「これから」どう管理するか
一度きれいにしたあと、どうするか。ここも一緒に考えておきたいところです。
選択肢はだいたい3つ。
1. 年1〜2回の定期剪定を入れる
売却や賃貸の予定がなく、しばらく持ち続けるならこれ。手入れされている家は、外から見て「管理されている」と分かるので、防犯面でも効果があります。
2. 思い切って本数を減らす
思い入れのある木は残して、それ以外は伐採してしまう。管理する対象が減れば、その後の費用も手間も下がります。売却を視野に入れているなら、この選択が合理的なことも多いです。
3. 防草シート+砂利で草を止める
雑草だけが問題なら、防草シートを敷いて砂利を撒く方法もあります。初期費用はかかりますが、数年単位で見ると草刈りを繰り返すより安く済むことが。空き家の管理では、けっこう相性がいい選択肢だと思います。
どれが正解ということはありません。その家をこの先どうしたいのか、で決まる話です。私たちがお見積りに伺うときも、まずそこを伺うようにしています。
よくあるご質問
Q. 遠方に住んでいて、家の鍵も持っていません。それでも依頼できますか?
できます。門扉の外から作業できる範囲であれば、鍵なしで進められることも多いです。敷地内に入る必要がある場合は、ご近所の方や親戚の方に開錠をお願いする、キーボックスを設置するなど、いくつか方法があります。事前にご相談ください。
Q. 支払いはどうすればいいですか?
銀行振込に対応しています。作業完了後に写真つきのご報告と請求書をお送りし、そのあとにお振込みいただく流れが一般的です。現地での現金のやりとりは必須ではありません。
Q. 真夏に剪定して、木は傷まないでしょうか?
強く切り詰めなければ大丈夫です。7月の剪定は、混み合った枝を間引いて風を通す「透かし剪定」が基本になります。木の姿を大きく変える強剪定は、落葉樹なら冬(12〜2月)、常緑樹なら春か秋が適期です。プロは季節に合わせて切り方を変えていますので、そこはお任せいただければと思います。
Q. 隣の家に枝が越境しています。勝手に切ってもらえますか?
越境した枝は、原則として持ち主側で切る必要があります(2023年の民法改正で、隣地の方が自ら切除できる条件は緩和されましたが、まずは持ち主が対応するのが筋です)。ご依頼いただければ、越境部分も含めて処理します。作業前にお隣へ一声かけておくと、なお印象がいいですね。
Q. 見積りだけお願いすることはできますか?
もちろんです。お見積りは無料で、その場でご契約いただく必要はありません。写真をお送りいただければ概算をお伝えできますし、正式なお見積りのために現地へ伺うこともできます。他社さんと比較していただいて構いません。
Q. 川口市以外の空き家でも対応していますか?
川口市を中心に、戸田市、さいたま市南区・緑区、東京都の北区・板橋区・足立区まで伺っています。エリア外の場合も一度ご相談ください。
まとめ
空き家の庭は、放っておくと確実に手がかかるようになります。逆に言えば、早めに一度リセットしてしまえば、その後の管理はぐっと楽になる。
お盆の帰省で久しぶりに実家の門をくぐるとき、庭が整っているかどうかで、その時間の質は変わると思います。ご近所への挨拶も、少し胸を張ってできるはずです。
川口市の空き家・実家のお庭のことで気になることがあれば、写真1枚からでもご相談ください。「この木、どうしたらいいんだろう」という段階のお話でも構いません。
お庭のこと、まずはお気軽にご相談ください
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