今年はみかんが少ない。まず「去年はどうだったか」を思い出してください
10月、色づき始めたみかんの木を見上げて「あれ、今年は数えるほどしかない」と気づく。
去年は枝がしなるほど鈴なりだったのに。
川口市のお庭でも、この時期になるとこうしたご相談が増えてきます。
よくご相談いただくのが「木が弱ってきたのでは」「もう寿命でしょうか」という心配です。
ただ、葉の色がよく枝も伸びているなら、木そのものが弱っているとは限りません。
みかんには、たくさん実った年の翌年に花が減り、その翌年はまた多く実る、という波をくり返す性質があるんです。
これを隔年結果(かくねんけっか)と呼びます。
実が多い年を「表年(おもてどし)」、少ない年を「裏年(うらどし)」と言ったりもします。
なぜそうなるのか。
実は木にとってかなりの負担で、たくさん実をつけた年は、養分の多くが実に回ります。
そのうえ、実が枝についている間は、翌年の花のもとになる「花芽(はなめ)」が作られにくくなる、と考えられています。
みかんの花芽は冬のあいだに準備されるので、鈴なりの年ほど翌春の花が少なくなる、という流れです。
とはいえ、実が少ない原因は隔年結果だけではありません。
私たちが現場で見ていると、次の3つが混ざっていることが多いです。
- 前の年にたくさん実った反動(隔年結果)
- 剪定で、花がつくはずの枝先を切り落としてしまった
- 枝が混み合ったり、周りの建物や木の陰になったりして日が当たっていない
原因によって手の打ち方が変わるので、まずは見分けるところから始めましょう。

隔年結果か、切りすぎか、日当たり不足か。見分ける手順
見るところは、去年の実の量、今春の花の量、去年の冬から春に切ったかどうか、実のついている場所の4つです。
下の表で照らし合わせてみてください。
| 原因 |
去年の実 |
今年の春の花 |
枝の様子 |
実のつき方 |
| 隔年結果 |
とても多かった |
全体に少なかった |
新しい枝がよく伸びている |
木全体でまばら |
| 剪定で花芽を落とした |
普通〜多い |
切った枝のあたりだけ少ない |
切り口から勢いの強い枝が何本も立っている |
切らなかった枝に偏る |
| 日当たり不足 |
去年も少なめ |
毎年少なめ |
内側が葉の少ない枝ばかり |
てっぺんや外側の日の当たる面だけ |
手順1:去年の収穫量と、今春の花の量を思い出す
去年は配りきれないほど採れて、今年の春は花が少なかった。
この組み合わせなら、隔年結果の可能性が高いと思います。
春の花の写真がスマホに残っていたら、見比べるとはっきりします。
手順2:去年の秋から春に切っていないか確かめる
ここ、意外と盲点です。
みかんは、前の年に伸びた枝の先のほうから春に新しい枝が出て、そこに花が咲きます。
ですから、秋や冬に枝先をそろえるように全体を短く刈り込むと、花になるはずだった部分をまとめて落とすことになります。
切ったあとに太くまっすぐな枝(徒長枝(とちょうし))が何本も立っていたら、この影響を疑ってみてください。
手順3:実がどこについているかを見る
木のてっぺんと南側にだけ実があり、内側や北側はほとんど空っぽ。
これは日当たりのサインですね。
隔年結果は年ごとの波なので、去年も今年も同じ場所にしかつかないなら、波ではなく木の形や置かれた環境の問題と考えたほうが筋が通ります。
3つが重なっていることも珍しくありません。
たとえば鈴なりの翌年に慌てて強く切ると、隔年結果と切りすぎが同時に起きて、裏年がさらに深くなることもあります。

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収穫したあとは切らない。3月の剪定でやること
実を採り終えると、すっきりさせたくなりますよね。
気持ちはよく分かるんです。
でも、みかんの木はこの時期は切りどきではありません。
理由は2つあります。
ひとつは、先ほどの花芽の話。
冬のあいだに来春の花の準備が進むので、その前後に枝先を落とせば、そのまま来年の花が減ります。
もうひとつは寒さ。
柑橘はもともと暖かい土地の木なので、冬の前に葉や枝を減らすと、寒さで傷みやすくなります。
葉は冬越しの養分をためておく場所でもあるので、葉を多く残したまま冬を越させるほうが、翌春の花つきにつながりやすいと考えられています。
ですから剪定は、寒さがゆるみ芽が動き出す前の3月ごろにまとめて行うのが基本です。
そのときのポイントは次のとおり。
- 全体を同じ長さに刈り込まない。
切るのは枝の付け根から「間引く」のが中心
- 内側に向かう枝、重なった枝、枯れ枝を抜いて、木の中まで日が入るようにする
- 真上に勢いよく伸びた徒長枝は、付け根から外すか、数を減らす
- 表年(たくさん実がつきそうな年)の前は少し多めに枝を減らし、裏年の前は控えめにする
最後の項目がいちばん大事かもしれません。
花がたくさんつきそうな年は枝を減らして実の数をあらかじめ抑え、少なそうな年はなるべく枝を残して花の数を確保する。
こうして毎年の差を小さくしていく考え方です。
自分でやって失敗するケースで多いのが、ヘッジトリマーで丸く刈り込んでしまうパターン。
見た目は整っても、花のつく枝先が全部なくなります。
翌年は葉ばかり茂って実がほとんどならない。
これ、本当に多いんです。
夏の摘果で翌年の花を残す考え方と、植木屋さんに頼む目安
剪定とセットで効いてくるのが「摘果(てきか)」、つまり若い実を間引く作業です。
表年に実をならせすぎると、翌年の花が減る。
だったら、ならせすぎない。
シンプルですが、これが隔年結果をならす一番の近道なんです。
夏のうちに、まだ青くて小さい実を減らしていきます。
外すのを優先するのは次のような実です。
- 傷や病気の跡がある実
- ほかより明らかに小さい実
- ひとつの場所に固まってついている実
- 枝の真上を向いてついている実
もうひとつ、枝ごとに役割を分けるやり方もあります。
木の一部の枝は実を全部取って「来年の花を作る枝」にし、残りの枝にしっかりならせる。
翌年はその役割を入れ替える。
家庭の庭木なら、こちらのほうが判断に迷いにくいかもしれません。
お客様から聞かれるのが「せっかくの実を捨てるのはもったいない」という声です。
分かります。
ただ、実を減らすと1個あたりに回る養分が増えるので、残した実は大きく甘くなりやすい。
来年の分も確保できる。
そう考えると、損ばかりではないはずです。

プロに頼んだほうがいい目安
次のような場合は、植木屋さんに一度見てもらうと早いと思います。
- 脚立に乗らないと上の枝に届かない高さになっている
- 何年も切っておらず、どの枝を残せばいいか見当がつかない
- 去年強く刈り込んで、徒長枝だらけになってしまった
- 隔年結果なのか日当たりなのか、自分では判断がつかない
私たちお庭の便利屋トムズでは、川口市を中心に、戸田市・蕨市・草加市・さいたま市南区・さいたま市緑区で庭木の剪定をお受けしています。
剪定は1本3,300円〜(税込)で、お見積りは無料です。
切った枝葉は回収して持ち帰りますが、量が多い場合は運搬・処分料(3,300円〜/量に応じて)を別途申し受けます。
ほかの業者さんと比べるときも、処分費が込みかどうかは確認しておくと安心ですね。
3月の剪定に間に合わせたいなら、冬のうちに一度木の状態を見ておくのがおすすめです。
みかんの隔年結果についてよくある質問
Q. 裏年の今年、肥料を多めにあげれば実は増えますか?
A. 今年の実の数は、春に咲いた花の数でほぼ決まっています。
10月に肥料を足しても、今年の実が増えることは期待しにくいです。
肥料の量や時期は品種や木の状態で変わるので、購入した苗の説明やお住まいの地域の指導情報に合わせるのが確実です。
Q. 実が少ない年は剪定を休んだほうがいいですか?
A. まったく切らないと翌年に花がつきすぎて、また波が大きくなります。
裏年の翌春(表年の前)は、混み合った枝の間引きをいつもより少し多めに行うのがおすすめです。
Q. 収穫後に伸びすぎた枝が気になります。少しも切ってはいけませんか?
A. 通路にはみ出して危ない枝や、折れた枝・枯れた枝を外す程度なら問題ありません。
形を整える剪定は3月まで待ちましょう。
Q. 川口市のような住宅地でも、みかんは毎年実りますか?
A. 日当たりと枝の混み具合が整っていれば、住宅地の庭でも実はつきます。
ただ、隣の建物の陰になる時間が長い場所は、剪定だけでは限界があることも。
まず実がどこについているかを見て、原因を絞ってから手を入れていきましょう。
トムズの施工事例
川口市・みかんの木の剪定
作業前
作業後
川口市にて、枝が混み合っていたみかんの木を剪定。
内側の枝を透かして風通しと採光を確保し、管理しやすい樹形に整えました。
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トップ写真:みかんの木(撮影:Asturio Cantabrio/CC BY-SA 4.0/出典:Wikimedia Commons/トリミング・縮小して使用)