梅の花が咲かない・実がならないのは、「枝」「受粉」「寒さ」のどれかが原因のことが多いんです
「去年まではちゃんと咲いていたのに、今年はほとんど花がつかなかった」。
「花は咲くのに、実がひとつもならない」。
梅の木について、秋から冬にかけてよくご相談いただく内容です。
梅は丈夫な木です。
なので、花が咲かない、実がならないときも、木が弱っているとは限りません。
私たちが現場で見ていると、原因はだいたい次の3つのどれかに当てはまります。
- 枝の問題:まっすぐ上に伸びる長い枝ばかりになって、花をつける短い枝が減っている
- 受粉の問題:1本だけ植えている品種で、花粉がうまく受け渡されていない
- 寒さの問題:花の時期に強く冷え込み、咲いた花が傷んでしまった
「花が咲かない」なら、まず疑うのは枝です。
「咲くのに実がならない」なら受粉か寒さ。
こうして症状から絞っていくと、迷いにくくなります。
川口市のお庭でも、この3つが重なっていることがよくあります。
ひとつずつ見ていきましょう。

花が咲かない原因① 徒長枝ばかりで、花のつく短い枝が減っている
梅の花は「短い枝」につきます
梅の花芽(はなめ|あとで花になる芽)は、長さ数センチほどの短い枝にたくさんつきます。
専門的には「短果枝(たんかし)」と呼ばれる枝です。
反対に、幹や太い枝から勢いよく真上へ伸びる長い枝は「徒長枝(とちょうし)」と言います。
この枝は葉を茂らせるのが得意ですが、花芽はあまりつきません。
ここが落とし穴。
徒長枝が増えると、その葉が日差しをさえぎります。
すると、内側にある短い枝に光が届かず、弱って数が減っていきます。
県の農業試験場の栽培資料でも、夏に長い枝を切り戻したり間引いたりして、花芽のつく短い枝に光と風を通すように指導されています。
枝が混んだ梅は「青々と元気なのに花が少ない」という状態になりやすいんですよね。
切り方を間違えると、花芽ごと落とします
自分で切って失敗するケースで多いのが、形を整えようとして、全体をまんべんなく短く刈り込んでしまうことです。
これをやると、短い枝についていた花芽まで一緒に落ちてしまいます。
そのうえ、切ったところから翌年また徒長枝が何本も伸びてくる。
悪い流れの繰り返しです。
梅の剪定は、「短い枝を残し、長い枝を根元から抜く」が基本です。
10月の今のうちに、枝の様子を確かめておく
10月はまだ葉が残っていて、花芽そのものは見分けにくい時期かもしれません。
それでも、枝の様子は今から見られます。
- 真上に1mを超えて伸びた枝が、何本も束のように立っていないか
- 太い枝の途中に、短い小枝がちゃんと並んでいるか
- 木の内側が暗く、枯れた細い枝が目立っていないか
葉が落ちると、短い枝の先にぷっくりと丸い芽が並んで見えるようになります。
細く尖っているのは葉芽(はめ|葉になる芽)のことが多いです。
落葉後にもう一度見て、丸い芽が少なければ、枝の問題を疑っていいと思います。

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実がならない原因②③ 1本だけで受粉できていないか、花の時期に寒さが来たか
梅には「1本では実がつきにくい品種」があります
意外と知られていないのですが、梅には自分の花粉では実がつきにくい品種があります。
たとえば実梅の代表的な品種である「南高」や「白加賀」は、自分の花粉では実がつかない性質(自家不和合性|じかふわごうせい)をもっています。
そのため、産地では開花の時期が合う別の品種を近くに植えて、花粉を受け渡すのが一般的です。
庭に梅が1本だけ、というお宅は少なくありません。
その場合、近所に開花の時期が合う梅がなければ、花はきれいに咲いても実はほとんどならない、ということが起こりえます。
品種が分からないときは、植えたときのラベルや購入店の記録を探してみてください。
分からなければ、「花は毎年よく咲くのに実がならない」という症状そのものが手がかりになります。
花の時期の寒さと、暖冬のずれ
梅は寒い時期に咲く木です。
そのぶん、開花中に強い冷え込みが来ると、花が傷んで実を結ばないことがあります。
もうひとつが暖冬の年。
奈良県の試験資料には、暖冬で開花が早い年は、品種どうしの開花期がずれて受粉が十分にできない可能性がある、と書かれています。
こちらは木のせいではありません。
天候しだいなので、1年だけ実が少なかったなら、翌年まで様子を見る判断もありだと思います。
3つの原因の見分け方
| 原因 |
よく出る症状 |
確かめ方 |
主な対処 |
| 徒長枝が多く、短い枝が減った |
葉は茂るのに花が少ない。 年々減っていく |
真上に伸びた長い枝の本数、落葉後の丸い芽の数 |
12〜1月の剪定で長い枝を抜き、短い枝を残す |
| 1本だけで受粉できていない |
花はよく咲くのに、実がほとんどならない。 毎年同じ |
品種のラベル、近所に梅があるか |
開花期が合う別品種を近くに植える |
| 花の時期の寒さ・開花のずれ |
例年はなるのに、その年だけ実が少ない |
開花中の冷え込み、暖冬で早咲きだったか |
枝や木の問題ではないので、翌年まで様子を見る |
この表は目安です。
実際には「枝が混んでいるうえに1本植え」のように、原因が重なっていることもよくあります。
剪定は落葉後の12〜1月に。植木屋さんに頼む目安と料金
なぜ12〜1月なのか
葉が落ちた12〜1月は、枝ぶりと丸い花芽がいちばん見やすい時期です。
どの枝に花芽が多いかを見ながら切れるので、花芽を残して徒長枝だけを抜く、という切り分けがしやすくなります。
夏の剪定(8月ごろ)は、伸びすぎた枝を抑えて内側に光を入れるための作業です。
冬の剪定は、翌春の花を残しながら形を整える作業。
同じ「梅の剪定」でも目的が違うんです。
夏に一度手を入れたお宅でも、冬にもう一度軽く整えると枝の状態が安定しやすくなります。
自分でできる範囲と、頼んだほうがいい目安
脚立なしで手が届く高さで、鉛筆くらいまでの細い徒長枝を根元から数本抜く程度なら、ご自分でも十分できると思います。
次のような場合は、プロに任せたほうが安心です。
- 脚立に乗らないと届かない高さに、徒長枝が集まっている
- どれが花芽のつく枝なのか、自信をもって見分けられない
- 何年も手を入れておらず、太い枝を何本か落とす必要がある
- 切った枝の量が多く、家庭ごみで出しきれない
梅は切り口から傷みやすい面もあり、太い枝をどこで落とすかで翌年以降の樹形が変わります。
「この枝は残す、この枝は切りどきですね」という判断は、経験がものを言うところかもしれません。
川口市での料金の目安
お庭の便利屋トムズでは、川口市をはじめ、戸田市・蕨市・草加市・さいたま市南区・さいたま市緑区で梅の剪定を承っています。
料金は剪定1本3,300円〜(税込)で、お見積りは無料です。
切った枝葉は回収してお持ち帰りします。
ただし、量が多い場合は運搬・処分料(3,300円〜/量に応じて)を別途申し受けます。
ほかの業者さんと比べるときも、処分費が料金に含まれているかどうかは必ず確認しておくと、あとで行き違いになりません。
依頼の流れはシンプルです。
お問い合わせ→現地で木の高さや枝の量を拝見してお見積り→ご納得いただいてから作業日を決める、という順番になります。
12〜1月は剪定のご依頼が重なりやすい時期なので、10〜11月のうちに一度相談しておくと日程を合わせやすいと思います。
川口市内であれば、梅1本だけのご相談でも大丈夫です。

梅の花が咲かないときによくある質問
Q. 肥料をたくさんあげれば花は咲きますか?
A. 逆効果になることがあります。
肥料が多すぎると枝葉ばかりが勢いよく伸び、徒長枝が増えやすくなります。
花が少ないときは、まず枝の混み具合を見直すほうが先だと思います。
Q. 強く切り詰めたら、翌年から花が咲かなくなりました。
A. よくあるご相談です。
全体を短く刈り込むと、短い枝の花芽まで落ちてしまいます。
切ったところから伸びた徒長枝を冬に間引き、短い枝が育つのを待てば、数年かけて花は戻っていくことが多いです。
Q. 1本しかない梅に実をならせる方法はありますか?
A. 自分の花粉では実がつきにくい品種なら、開花の時期が合う別の品種を近くに植えるのが基本です。
まずは品種を確かめるところから始めてみてください。
Q. 10月に剪定してもいいですか?
A. 枯れ枝や、明らかに邪魔な枝を少し落とす程度なら問題ありません。
ただ、形を整える本格的な剪定は、花芽が見分けやすい落葉後の12〜1月がおすすめです。
今は「どの枝が伸びすぎているか」を確かめておく時期と考えてください。
トムズの施工事例
さいたま市・梅の剪定
作業前
作業後
さいたま市にて、枝が四方に伸びて建物側と隣地側に張り出していた梅を剪定。
混み合った枝と徒長枝を整理して枝ぶりが見える状態に戻し、通路と外壁まわりのゆとりを確保しました。
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トップ写真:梅の木(撮影:Chihiro H/CC BY 3.0/出典:Wikimedia Commons/トリミング・縮小して使用)