高い木の上に毛虫が出て、スプレーが届かないとき
2階の窓の近くまで伸びた庭木を見上げると、上の方の葉に毛虫がびっしり。
市販のスプレーを向けても、薬は途中で霧になって自分の方へ落ちてくる。
こういう状況のご相談は、川口市でもよくいただきます。
次によく聞かれるのが「脚立を出せば届きそうなんですが、自分でやっても大丈夫ですか?」という質問です。
私たちの答えは、足が地面についたまま手が届く範囲なら自分でやって大丈夫。
ただし、脚立に乗って頭より上へスプレーを向ける作業はおすすめしていません。
理由は2つあります。
薬剤と毛虫の毛が自分に降りかかること、そして脚立から落ちる危険があることです。

脚立から上に向けて散布すると危ない2つの理由
理由1:薬剤と毒針毛(どくしんもう)が顔や首に降ってくる
上に向けて吹いた薬は、そのまま下に落ちてきます。
真下にいるのは、スプレーを持っている自分です。
顔・首・腕に薬がかかりやすい姿勢なんです。
もっとやっかいなのが毛虫の毛。
板橋区の案内によると、チャドクガの幼虫の毒針毛は50万本にもなり、長さが約0.1mmととても細かいので、風にのって飛び散るおそれがあります。
さらに世田谷区は、死んだ毛虫にも毒針毛が残ると注意を呼びかけています。
スプレーが効いて毛虫が落ちてきても、それで安心とはいきません。
意外と見落とされやすい点がもう一つ。
板橋区は、成虫に殺虫剤をかけると暴れて毒針毛が飛び散るおそれがあるとも書いています。
どの段階の虫でも、下から吹き上げる姿勢だと毛を浴びやすいことに変わりはありません。
自分で駆除するときは、帽子・長袖・首にタオル・ゴーグルなどで皮膚と目を守ってください(板橋区の案内より)。
理由2:脚立からの転落は「庭木の剪定」中に最も多く起きている
消費者庁が平成26年12月22日に公表した資料では、脚立・はしごからの転落事故の情報が437件寄せられていて、そのうち頭を強く打って亡くなった事故が8件ありました。
年齢が分かるもののうち、50歳以上が7割強。
事故が起きたときの作業は「庭木の剪定」が最も多く、次が「屋根の修繕」でした。
見落とせないのが原因です。
原因が分かるもののうち、製品が壊れたケースは1割未満。
大半は使い方の誤りや、バランスを崩した・滑ったといったケースでした。
脚立が丈夫かどうかより、乗っている人の姿勢や置き方の問題が大きいということです。
スプレーを上に向けるときは、顔を上げて体を反らし、片手がふさがった状態になりがちです。
薬が目に入りそうになれば、とっさにのけぞってしまうかもしれません。
足もとの安定を保つのが一番難しい姿勢だと、私たちは考えています。
消費者庁が挙げている注意点は次の3つです。
- 脚立の天板(いちばん上の段)に乗らない
- 平らで安定した場所に置く
- はしごを使うときは、ほかの人に支えてもらう
自分でやる範囲と、業者に任せる境目
私たちは次のように線を引くことをおすすめしています。
自分でやってよい範囲
- 足を地面につけたまま、手や剪定バサミが届く枝
- 毛虫がまだ小さく、群れで固まっている枝
目黒区の案内によると、毛虫は若いうちは群れで固まっているので、この時期に駆除するのが効果的です。
葉や枝ごと剪定バサミで切り取って、ビニール袋に入れます。
薬を使わずに済むので、手の届く範囲ならこの方法が向いています。
出やすい時期の目安も書いておきます。
チャドクガは4〜6月と8〜9月の年2回で、ツバキ・サザンカ・チャなどツバキ科の木につきます(世田谷区)。
イラガの仲間は6月頃に1回目、8月頃に2回目が出て、9月頃に3回目が出ることもあります。
サクラ・ウメ・カキ・ハナミズキ・モミジにつき、触れると激しく痛みます(葛飾区・杉並区)。
とはいえ、実際の時期は地域や年によって違います。
業者に任せたほうがよい範囲
- 地面からおおむね3m以上の高さに毛虫がいる
- 脚立に乗らないと届かない、または天板に乗らないと届かない
- 2階の窓・屋根・電線の近くまで枝が伸びている
- 家族に肌の弱い人や小さなお子さんがいて、毛が飛び散るのを避けたい
3mという数字は、私たちが現場で線を引くときの目安です。
自分でやって失敗しやすいのは、「あと少しで届くから」と一段上に足をかけてしまう場面。
そう思った時点で、任せどきだと考えてください。
なお、川口市は市として害虫の駆除は行っておらず、専門業者(有料)への依頼を案内しています(川口市FAQより)。

費用の目安(トムズの料金表より)
高い木の毛虫駆除は、「1本あたりの料金」に「高所作業の加算」が乗る形になります。
| 内容 |
料金の目安 |
補足 |
| 消毒・害虫駆除 1本(単木) |
2,000〜5,000円 |
樹高により変動 |
| 消毒・害虫駆除 庭全体(〜10本) |
15,000〜30,000円 |
複数本まとめて |
| 毛虫・チャドクガ駆除 |
3,000〜10,000円 |
緊急対応可 |
| 脚立・高所作業車が必要な場合 |
+5,000円〜 |
高い木はこの加算がつく |
| 剪定+消毒の同時実施 |
セットで15%OFF |
伸びすぎた木に |
| 廃材処分 |
+3,000円〜 |
量による |
2階近くまで伸びた木は、毛虫を駆除してもまた上の方で発生しやすく、手が届かない状態が続きます。
「この木は切りどきですね」とお伝えすることも少なくありません。
高さを抑えておけば、次からは自分で見回れる範囲に収まります。
剪定の目安は、中木(1〜3m、キンモクセイ・サザンカ・ツバキなど)が4,000〜10,000円、柿・梅・桃などの果樹が6,000円〜です。
切った枝葉は回収して持ち帰ります。
ただし、量が多い場合は運搬・処分料(3,000円〜/量に応じて)を別途いただきます。
どの業者に頼む場合でも、処分費が含まれているかどうかは見積りの段階で確認しておくと安心です。
川口市内でご相談いただくときは、LINEでお庭の写真を送っていただければ概算をお伝えできます。
見積りは無料で、出張費もかかりません。
お電話なら、最短で即日対応できる場合もあります。

よくあるご質問
Q. 伸縮式の柄が付いた道具なら、脚立なしで届きますか?
A. 届く高さなら、地面から作業するほうが脚立よりは安全です。
ただ、上に向けて作業すると毛や切った枝が落ちてくるので、帽子・長袖・首のタオル・ゴーグルで守ってください。
届かない部分まで無理に伸ばすのはやめておきましょう。
Q. 毛虫に触れていないのに、かゆくなりました。
A. 細かい毒針毛は風で飛ぶことがあります。
こすったりかいたりせず、粘着テープで軽く押さえて毛を取り、流水で洗い流してください。
症状が広がったら皮膚科を受診しましょう。
お子さんの場合も、判断に迷ったら早めに受診してください。
Q. 作業中に着ていた服はどうすればいいですか?
A. 板橋区の案内では、衣類に付いた毒針毛はガムテープなどで取り除き、ほかの洗濯物と分けて洗濯機でよくすすぎ洗いするよう書かれています。
Q. 一度駆除すれば、もう毛虫は出ませんか?
A. 残念ながら、そうとは言い切れません。
年に2回以上出る種類もいます。
毎年同じ木に出るなら、剪定で高さと枝の混み具合を整えて、見回りやすくしておくのが現実的だと思います。
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トップ写真:川口市・上谷沼調節池(撮影:田牧/パブリックドメイン/出典:Wikimedia Commons)