「この木、自分で切っちゃっていいのかな」。川口市のお客様から、電話口で一番よく聞かれるのがこれです。ホームセンターに行けばノコギリもチェンソーも売っていますし、動画を見れば手順も出てくる。だったら自分で、と思うのは自然なことだと思います。
ただ、私たちが現場で見てきた限り、自分で切って本当に困るのは切っている最中ではなく、切り終わったあとなんです。倒した木がそのまま庭に横たわっている。枝葉が山になって片付かない。地面には切り株が残って、しかも春になると横からまた芽が出てくる。ここまでセットで考えておかないと、途中で手が止まります。
この記事では、切る前の「自分でやれる範囲かどうか」の線引きと、切ったあとに必ず残る枝葉・切り株・根の処理を、順番に整理していきます。

自分で切れる木と、やめておいた方がいい木の境目
線引きの基準はシンプルで、私たちは「高さ」「太さ」「倒れる先に何があるか」の3つで見ています。このうち1つでも危険側に振れていたら、道具の問題ではなく判断の問題として、手を出さない方がいい。
目安としては、高さ3m・幹の太さ10cmが分岐点
高さ3mというのは、脚立に乗らず地面に足をつけたまま扱える限界のあたりです。幹の太さ10cmは、剪定ノコギリで10分〜15分あれば切り落とせる範囲。ここまでなら、手順を守れば自分でやれる方は多いと思います。
逆に、これを超えると急に難しくなります。高さ5mのカイヅカイブキを1本、私たちが上まで登って段階的に下ろすと、だいたい2時間から3時間。太さ20cmを超える幹はチェンソーの刃が途中で挟まって動かなくなることがあって、これが素人作業で一番怖いパターンなんです。
川口市の住宅事情だと「倒れる先」が一番のネック
川口市は戸建てが密集しているエリアが多く、庭に木があっても、隣家との境界まで2mない、というお宅は珍しくありません。木というのは切り込んだ方向に倒れるとは限らなくて、枝の重みが偏っていると、まったく逆に振られます。倒れる先にブロック塀・カーポート・エアコンの室外機・電線があるなら、その時点で自分でやる話ではないと思ってください。
| 条件 |
自分でやれる |
やめておいた方がいい |
| 高さ |
3m以下(地面に立ったまま届く) |
3m超・脚立や梯子が必要 |
| 幹の太さ |
直径10cm程度まで |
直径15cm以上・チェンソーが要る |
| 周囲 |
倒しても何にも当たらない空き地側 |
隣家・塀・車・電線・室外機が近い |
| 木の状態 |
生きていて幹がしっかりしている |
枯れ木・幹が腐って空洞・傾いている |
| 切ったあとの処理 |
軽トラや車で運べる量 |
軽トラ1台分を超える枝葉が出る |
意外と見落とされるのが、表の一番下。切る力より、運ぶ手段の方が先に足りなくなります。
自分で切って失敗するケースで多いのが、この3つ
先日、川口市内のお宅で「途中まで自分でやったんですが」というご相談を受けました。伺ってみると、3mほどのキンモクセイの上半分だけが切られていて、残った幹が斜めに立っている状態。上を軽くしたことで重心が変わってしまい、逆に不安定になっていたんですね。こういう「途中で止まった木」、けっこう見ます。
- 上から切らずに下から切ってしまう。 木は先端から順に下ろすのが基本です。根元から一気にいくと、どこに倒れるか制御できません。
- 脚立の上でノコギリを引く。 力を入れた反動で脚立ごと持っていかれます。転落事故はこれが圧倒的に多い。
- 切り終わってから量に驚く。 立っている木は縦に細く見えますが、横に寝かせると体積が3倍くらいに感じます。
あと、これは事故というより後悔の話ですが。切ってしまってから「やっぱり残せばよかった」と言われることがあります。木は元に戻せません。日除けになっていた、目隠しになっていた、という機能は切ったあとに気づくものなので、迷っているなら強めの剪定で様子を見る、という選択肢も持っておいてほしいと思います。

切ったあとが本番。枝葉と切り株の処理という後半戦
枝葉は「自治体のごみに出せるか」を先に調べる
川口市を含め、多くの自治体では剪定枝を可燃ごみとして出せますが、長さや太さ、1回に出せる束の数に制限があります。直径が一定以上の幹は受け付けてもらえないことも多い。ここを確認せずに切り始めると、庭に枝の山を置いたまま数週間、ということになります。
これ、本当に多いんです。切るのは1日で終わっても、ごみ出しは週1回。3mの木1本で、45Lの袋に換算して10袋前後は出ると思っておいてください。
切り株は放置すると3つの問題を起こす
地面すれすれで切って「終わった」と思いがちですが、切り株はそのままにしておくと厄介です。
- また生えてくる。 根が生きているので、樹種によっては春に切り口の横から一斉に芽を吹きます。ヤナギやクスノキ、キンモクセイあたりは特に元気です。
- 腐って虫がわく。 湿った切り株はシロアリやカミキリムシの幼虫の住処になります。家屋に近い位置の切り株は、正直そのままにしない方がいい。
- 次の工事の邪魔になる。 駐車場にしたい、物置を置きたい、防草シートを張りたい——どれも根が残っていると先に進みません。
根っこごと抜かないと、また生えてきます
お客様から「切り株って自然に朽ちませんか」とよく聞かれます。朽ちます。ただ、直径20cmの切り株が土に還るまで、樹種にもよりますが5年から10年はかかると思ってください。待てる方は待っていいと思います。待てないなら、抜くか、薬剤で枯らすかの二択です。
| 切り株の処理方法 |
手間・期間 |
向いているケース |
| そのまま放置 |
費用ゼロ/朽ちるまで5〜10年 |
庭の奥・当面使わない場所 |
| 自分でスコップで掘る |
直径10cmでも半日〜1日 |
細い木・土が柔らかい場所 |
| 除草剤で枯らす |
切り口に塗って数ヶ月〜1年 |
萌芽(ほうが)を止めたいだけの場合 |
| 業者に抜根を依頼 |
数時間/重機が入れるかで変わる |
再利用したい・家屋に近い |
スコップで掘るのを甘く見ないでください。太い根は横に1m以上伸びていて、掘っても掘っても終わらない。直径10cmの切り株1つで半日、というのは大げさではないんです。
業者に頼むときに確認しておきたいこと
私たちは川口市・戸田市・さいたま市南区・緑区・北区、板橋区、足立区で庭木の剪定と伐採をしていますが、見積りの段階で必ず聞いていただきたいポイントがあります。
- 処分費の扱いを確認する。 「伐採◯円」の中に、切った枝葉や幹の運搬・処分が含まれるのか、別なのか。ここは業者によって考え方が違うので、金額を比べる前に条件を揃えてください。
- 切り株を残すか抜くかを決めておく。 伐採と抜根は別作業です。見積り時に伝えておかないと、当日「抜くなら追加で」となります。
- 見積りが無料かどうか。 私たちは見積り無料でお出ししています。
私たちの場合、剪定は1本3,000円〜。切った枝葉・刈草・伐採木は回収して持ち帰りますが、量が多い場合は運搬・処分料(3,000円〜/量に応じて)を別途申し受けます。木の本数と太さで出る量が変わるので、そこは現地を見てから正直にお伝えするようにしています。

よくある質問
Q. 高さ2mくらいの木なら自分で切っても大丈夫ですか
幹が細くて、倒れる先に何もないなら大丈夫だと思います。ただ2mでも、隣家との境界ぎりぎりに立っている木は話が別です。高さより「どこに向かって倒れるか」を先に考えてください。
Q. 木を切るのに良い時期はありますか
伐採自体は一年中できますが、落葉樹なら葉が落ちている11月〜2月が作業しやすいです。葉がない分、枝の重心が見えますし、出るごみの量も減ります。常緑樹は真夏を避けた方が無難だと思います。
Q. 切り株から芽が出てきました。どうすればいいですか
放っておくと数年で元の木くらいになります。抜根するのが確実ですが、すぐに動けないなら、生えてきた芽をこまめに切り続けると根が弱って、いずれ止まります。ただこれ、年に何回も必要になるので、正直しんどい方法です。
Q. 隣の家にはみ出している枝は勝手に切っていいですか
自分の敷地に伸びてきた枝を勝手に切るのは、原則できません。まずは持ち主に切ってもらうよう伝えるのが基本です。逆に、自分の木が隣にはみ出しているなら、こちらは早めに切っておいた方がトラブルになりません。川口市のように敷地が近いエリアだと、ここは本当に大事なところ。
Q. 伐採した木は引き取ってもらえますか
回収して持ち帰ります。ただし量が多い場合は、運搬・処分料(3,000円〜/量に応じて)を別途いただく形になります。ご自身で切られた分の枝葉だけ引き取ってほしい、というご相談も受けていますので、量がわかる写真があれば話が早いです。
まとめ
自分で切れるかどうかは、高さ3m・太さ10cm・倒れる先に何もない、この3つが揃っているかどうか。そして切ると決めたら、切ったあとの枝葉と切り株をどうするかまで、先に決めておく。ここまで考えてから道具を買いに行くと、途中で止まりません。
川口市の庭は、限られた広さの中に木が育ちすぎているお宅が本当に多いと感じます。「この木は切りどきですね」とお伝えすることもあれば、「これは剪定で十分もちますよ」とお伝えすることもある。判断に迷ったら、切る前に一度見せてください。
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