「抜いても抜いても、また同じ草が生えてくる」。川口市でお庭の草刈りに伺うと、これが本当によく聞くお悩みです。しかも困ったことに、生えてくる草はだいたい決まっている。同じ顔ぶれが、同じ場所に、毎年戻ってくるんです。
これ、偶然ではありません。戻ってくる草には、戻ってこられるだけの体のつくりがあります。逆に言うと、一度きちんと処理すれば減っていく草もある。その差を分けているのが「一年草か、多年草か」という区別です。
今回は写真がなくても葉の形と生えている場所で見分けられるように、川口市のお庭で私たちが実際によく出会う雑草をまとめました。図鑑としてだけでなく、「この草は抜く意味があるのか」まで踏み込みます。

まず押さえるのは「種で増える草」か「地下で増える草」か
雑草対策でつまずく方の多くは、草の名前を覚えようとして挫折します。でも実務的には、名前より先に覚えるべき軸がひとつだけあるんです。
それが繁殖の方法。ざっくり二つに分かれます。
- 種子型(主に一年草)…春から夏に芽を出し、秋に種を落として枯れる。翌年の草は今年落ちた種から生えてくる
- 地下茎型(多年草)…地上部が枯れても、地面の下に根や茎を残して越冬する。翌年はそこから再出発する
種子型は、種ができる前に刈れば来年の数が減ります。地道ですが効きます。ところが地下茎型は、地上部を刈っても地下に貯金が残っているので、まったく効きません。それどころか、地下茎を途中で切ってしまうと切れ端それぞれが再生する種類まであります。
「頑張って抜いたのに増えた気がする」。あの感覚、気のせいじゃないんです。
川口市の庭でよく見る雑草、見分け方の実際
スギナ|細い針のような葉が輪になって出る(多年草)
春先にツクシが出る、あのツクシの親戚というより本体です。ツクシは胞子を飛ばすための器官で、その後に出てくる緑の細い草がスギナ。茎に対して細い葉が放射状に、輪のようについているのが目印。触るとザラつきます。
やっかいなのは地下茎の深さ。条件によっては1メートル近くまで潜ることがあり、家庭でスコップを入れて届く範囲を超えています。日当たりのよい造成地や、砂利の隙間によく出ますね。「酸性土壌のサイン」と言われることもありますが、私たちの実感としては、単に他の草が育ちにくい痩せた場所でも平気で生きられる強さの結果だと思います。
ドクダミ|ハート形の葉と、独特のにおい(多年草)
これは間違えようがない。葉をちぎるとすぐ分かります。ハート形の葉、赤みを帯びた茎、初夏に白い十字の花。北側の日陰、給湯器の裏、塀と塀の間の湿った隙間——川口市の住宅地だと、家の北面でまず見かけます。
白い地下茎が浅い位置を横に走っていて、これがちぎれると新しい株になります。中途半端に引っ張って途中で切れる、というのが一番やってはいけないパターン。
カタバミ|小さなハート3枚。クローバーと間違えられがち(多年草)
お客様から一番よく聞かれるのがこれです。「四つ葉のクローバーかと思って残してた」と。
見分けは簡単で、葉の一枚一枚がハート形(先がへこんでいる)ならカタバミ、丸くて白いV字の模様が入っていればシロツメクサ。カタバミは黄色い小さな花をつけ、細長い実が熟すと弾けて種を飛ばします。手で触れた瞬間にパチッと弾ける、あれです。
種を飛ばすうえに、地下に球根状の部分を作るタイプもあります。つまり両刀。だから増えるんですね。
メヒシバ・オヒシバ|夏に一気に広がるイネ科(一年草)
穂が指を広げたような形に分かれるイネ科の草。細くて柔らかく、地面を這って節から根を下ろすのがメヒシバ。同じような形でも、株元がガッチリ太く、引っ張ってもびくともしないのがオヒシバです。オヒシバは本当に抜けません。軍手だと手が痛くなります。
どちらも一年草。ここが重要で、穂が出る前に刈っておけば翌年の量は確実に減らせます。夏に一回しか刈らないなら、穂が茶色くなる前に。
ヤブガラシ|巻きひげで庭木に登る(多年草)
見分けは葉の形。5枚の小さな葉が鳥の足のように広がり、巻きひげで何にでも登ります。名前のとおり藪を枯らす勢いで、放っておくと植えたばかりの庭木を覆って弱らせます。先日、川口市内で伐採のご相談をいただいたお宅では、原因の半分がこれでした。木そのものより先に、絡んでいたつるを外す作業に時間がかかったくらいです。
地下茎が太く、深い。地上部だけ引っ張ると気持ちよく取れますが、まず戻ってきます。

タイプ別・対処の考え方
| タイプ |
代表的な草 |
増え方 |
抜く意味 |
現実的な対処 |
| 一年草(種子型) |
メヒシバ、オヒシバ、エノコログサ、スベリヒユ |
種を落として翌年再生 |
大きい。種の前に取れば来年減る |
穂が出る前に刈る。年2回でも効果あり |
| 多年草(浅い地下茎) |
ドクダミ、カタバミ |
横に走る地下茎+種 |
中程度。ちぎれると逆効果 |
地下茎ごと掘り上げる。無理なら遮光 |
| 多年草(深い地下茎) |
スギナ、ヤブガラシ、クズ |
深部の地下茎から再生 |
小さい。地上部だけでは戻る |
刈り取りを繰り返して消耗させる/防草シート/薬剤の検討 |
| ロゼット型 |
オオバコ、タンポポ、ヒメジョオン |
太い直根+種 |
大きい。根ごと取れれば止まる |
雨上がりに根ごと引き抜く |
表の一番右を見ていただくと分かるのですが、深い地下茎型に対しては「抜く」という選択肢がほぼ消えます。代わりに出てくるのが、刈り取りを繰り返して地下の貯金を使い切らせる方法と、光を断つ方法。防草シートが効くのは後者の理屈です。
ただしシートも万能ではありません。スギナは、シートの継ぎ目やピンの穴からでも顔を出します。施工の丁寧さがそのまま結果になる、正直な工事だと思っています。
自分でやるときによくある失敗
川口市で草刈りのご依頼をいただくとき、事前にご自身で手をつけていたケースは少なくありません。そこで多い失敗を3つ。
ひとつめ。真夏の炎天下に一気にやろうとする。 雑草の伸びが最も速い7〜8月は、人間にとって最も危険な時期でもあります。朝7時台に短時間、が現実的です。
ふたつめ。刈った草をその場に積んでおく。 種が熟していれば、積んでいる間にこぼれます。まとめる前に、穂の状態を見てください。それと刈草は水分が多く、数日で相当な重さと臭いになります。
みっつめ。庭木の根元で除草剤を使う。 これが一番怖い。木の根は思っているより広く浅く張っていて、根元にかけた薬剤が庭木そのものに回ることがあります。大事にしてきた木が翌年おかしくなった、というご相談は毎年いただきます。木のまわりは薬剤ではなく手作業、と割り切ったほうが安全です。
なお、私たちが刈った草は回収してお持ち帰りしますが、量が多い場合は運搬・処分料(3,000円〜/量に応じて)を別途申し受けます。業者を比べるときは、この処分の扱いが見積りに含まれているかを必ず確認してください。ここが一番、後から金額の差が出るところです。

よくある質問
Q. スギナは完全に根絶できますか?
正直に申し上げると、一般的なお庭で完全になくすのはかなり難しいです。地下茎が深く、隣地から入ってくることもあります。現実的なゴールは「根絶」ではなく「気にならない量に抑え続ける」こと。年数回の刈り取りと、必要に応じた防草シート施工の組み合わせが落としどころだと思います。
Q. 抜くのと刈るのは、どちらがいいですか?
草によります。一年草とロゼット型(タンポポなど)は根ごと抜くのが有効。深い地下茎型は、抜こうとして地下茎を切り刻むより、刈り取りを繰り返すほうが結果的に弱ります。判断に迷ったら「引っ張って途中で切れるかどうか」を目安にしてください。切れるなら、抜く作戦は分が悪いです。
Q. 防草シートを敷けばもう草は生えませんか?
ゼロにはなりませんが、大幅に減ります。生えてくるとすれば、シートの上に溜まった土ぼこりに飛んできた種が落ちて発芽するケースと、継ぎ目やピンの穴から地下茎が出てくるケース。前者は上に敷く砂利や年1回の清掃で、後者は施工時の重ね幅で差がつきます。
Q. どのくらいの頻度で草刈りすべきですか?
川口市あたりの気候なら、年2回(初夏と夏の終わり)が最低ライン。見た目をきれいに保ちたいなら年3〜4回です。特に大事なのが夏の終わりの一回で、ここで種を落とさせないと翌年の量が変わります。
Q. 見積りだけお願いできますか?
もちろんです。お見積りは無料で、現地を見ないと草の種類も量も分かりません。ちなみに剪定は1本3,000円〜、庭木と雑草の両方が気になる場合はまとめて見せていただいたほうが、段取りが組みやすくなります。
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