「何年も放ったらかしにしていて、もう自分では手に負えなくて」。
川口市でお庭のご相談をいただくとき、いちばん多い切り出しがこれです。
草は腰の高さまで伸び、庭木は隣家の屋根に届き、足元には落ち葉と枯れ枝が積もっている。
そういうお庭を前にすると、多くの方が最初に口にされるのが「これ、いくらかかりますか」というひと言なんです。
ここでお伝えしたいことが一つあります。
荒れた庭の整備費用は、「木1本いくら」の足し算では出てこないということ。
私たちが見積りを組むときは、庭全体を「草刈り」「剪定」「伐採」「運搬・処分」の4つに分解して考えます。
この記事では、その分解の仕方と見積書の読み方、そして当日どう作業が進むのかを、庭師の視点でそのままお話しします。

「1本いくら」で考えると、荒れた庭の費用は読めない
剪定料金は1本3,000円〜。
これは私たちの料金表に書いてある通りです。
ただ、この数字だけで何年も手つかずの庭の総額を計算しようとすると、たいてい実際とずれます。
理由はシンプルで、荒れた庭では「木にたどり着くまでの作業」が発生するから。
先日、川口市内のお宅で作業した際もそうでした。
庭の奥に立派なキンモクセイがあるとご相談をいただいたのですが、伺ってみると、その木の周りが完全に藪になっていて、脚立を立てる平らな場所すらない。
まず草を刈って足場をつくり、そこからようやく剪定に入る。
「キンモクセイ1本の剪定」ではなく「草刈り+剪定」という二段構えの作業になったわけです。
これ、荒れた庭では本当によくあります。
逆に言えば、作業を分解して見せてもらえれば、費用の内訳は誰でも読めるようになります。
難しい知識はいりません。
荒れた庭の整備費用を4つに分解する
私たちが現地で頭の中でやっている分解が、だいたい次の4つです。
1. 草刈り(面積で考える)
庭全体のうち、草に覆われている面積がどれくらいか。
ここが起点です。
膝丈までの雑草と、腰から胸まで伸びきった雑草では、同じ面積でも手間がまるで違います。
伸びきった草はまず倒して寝かせてから根元を刈る、という二度手間になるためです。
それと、草刈りには「刈る」と「抜く」の違いがあります。
刈るのは地上部だけ。
根っこごと抜かないとまた生えてきます。
とくにドクダミやスギナ、ヤブガラシのように地下茎(地面の下を横に走る茎)で増える雑草は、刈っただけだと数週間で戻ってくる。
ここを見積り時に確認しておかないと、「せっかく頼んだのにまた生えた」というすれ違いが起きます。
2. 剪定(本数×木の高さ・状態)
剪定は1本あたりで考えますが、同じ1本でも3mの木と5mの木ではまったく別物です。
3m前後の松なら脚立作業で約2時間。
これが5mを超えると、木に登るか高所作業の段取りが必要になり、時間も安全確保の手間も変わってきます。
何年も剪定していない木は、枝が絡み合って内側に日が入っていないことがほとんど。
この場合は「形を整える」より先に「中を透かす」作業が入ります。
時間はかかりますが、ここをやっておくと翌年からの手入れがぐっと楽になるんです。
3. 伐採(木を根元から切る)
もう管理しきれない木、隣家に越境している木は、剪定ではなく伐採という判断もあります。
現地で「この木は切りどきですね」とお伝えすることもあれば、「これは残しても大丈夫ですよ」とお伝えすることもある。
伐採で見積りが変わるポイントは、木の太さと、倒すスペースがあるかどうか。
周りに塀や物置、電線がある場合は上から少しずつ切り落としていく方法になるので、同じ太さでも作業量が変わります。
あと、切り株を残すか抜くか。
ここも別途の判断になります。
残しておくとシロアリを呼ぶことがあるので、状況によってはご説明したうえで抜くご提案をします。
4. 運搬・処分(ここが見落とされがち)
意外と盲点。
荒れた庭を整備すると、刈った草・切った枝葉・伐採した幹が、想像を超える量で出ます。
軽トラック1台分では収まらないこともざらです。
私たちは切った枝葉・刈草・伐採木を回収して持ち帰りますが、量が多い場合は運搬・処分料(3,000円〜/量に応じて)を別途申し受けます。
ここは事前にお伝えするようにしています。
作業が終わってから「え、これ別なんですか」となるのが、お客様にとっていちばん困ることだと思うので。

自分でやるか、業者に頼むか
「まず自分でやってみます」という方も多いです。
それ自体は悪いことではありません。
ただ、荒れた庭には自分でやると詰まりやすいポイントがあるので、比較しておきます。
| 項目 |
ご自身で作業 |
業者に依頼 |
| 草刈り |
刈払機のレンタル・購入が必要。 斜面や塀際は難易度が高い |
面積と草の高さで見積り。 足場の悪い場所も対応 |
| 高い木の剪定 |
3mを超えると脚立作業になり転落リスクが上がる |
1本3,000円〜。 高さと状態で変動 |
| 伐採 |
倒す方向の見極めが難しい。 塀や隣家への被害リスク |
スペースに応じて上から切り分ける方法も選べる |
| 出た草木の処分 |
市の集積所に出せる量・形状に制限。 回数を分ける必要あり |
回収して持ち帰り。 量が多い場合は運搬・処分料が別途 |
| 所要時間 |
週末数回に分けて1か月かかることも |
庭の規模によるが1日〜数日で完了 |
自分でやって失敗するケースで多いのが、処分の段取りを考えずに切り始めてしまうことです。
草も枝も、刈った瞬間から水分が抜けて量が読みにくくなります。
庭の真ん中に山積みになったまま夏を越して、虫が湧いて余計に困った——というお話は、川口市でも何度か伺いました。
切る前に「これ、どこへ持っていくか」を決めておく。
ここだけは押さえておいてほしいところです。
見積書はここを見てください
相見積りを取る方も多いと思います。
金額の大小より先に見ていただきたいのが、次の3点です。
- 作業が分解して書かれているか——「庭整備一式」だけの見積書は、あとから何が増えたのか分からなくなります。
草刈り・剪定・伐採・運搬処分が行ごとに分かれているかを見てください
- 処分費が込みなのか別なのかが明記されているか——業者によって扱いが違います。
総額を比べるときは、必ずここを揃えてから比較してください。
ここを確認せずに安いほうを選んで、最後に差がひっくり返るのが一番もったいない
- 追加が発生する条件が書いてあるか——「掘ってみたら大きな根が出てきた」「木の中が腐っていた」は現場で実際に起こります。
どういうときに追加になるのかを先に聞いておくと安心です
私たちの見積りは無料です。
写真だけでの概算ではなく、実際にお庭を見せていただいてから金額をお出しします。
そのほうが、あとでずれないので。
当日はこう進みます
初めて業者を入れる方は、当日何が起きるのか分からず不安だと思います。
だいたいの流れをお伝えしておきます。
- 到着・最終確認——見積り時に決めた範囲を、その場でもう一度すり合わせます。
「この木はやっぱり残したい」といった変更は、このタイミングでおっしゃってください
- 養生と足場づくり——エアコン室外機や植えている草花、駐車中のお車まわりを保護します。
荒れた庭ではまず草を刈って動線をつくることが多いです
- 高いところから下へ——伐採・高木の剪定を先に。
落ちてきた枝が下の作業を邪魔しないためです
- 集積と積み込み——切った枝葉をまとめて運び出します。
作業時間の3割くらいはここに使います
- 清掃と最終確認——側溝や隣家側に飛んだ葉まで掃いて、お客様と一緒に仕上がりを確認します
お客様から聞かれるのが「その間、家にいなくちゃいけませんか」。
最初の確認と最後の確認だけご在宅いただければ、途中はお出かけいただいて問題ありません。

8月に着手する意味
雑草がいちばん元気なのが7月から8月です。
だから「今やっても、すぐまた生えるのでは」と迷われる方が多い。
気持ちは分かります。
ただ、この時期に手を入れることには理由があるんです。
雑草は夏に伸びきったあと、秋にかけて種をつけます。
種が落ちる前に刈っておけば、来年出てくる量が確実に減る。
逆に、種をつけきってから刈ると、その種はもう地面に落ちたあとです。
この差は翌年の春にはっきり出ます。
それと、伸びきった草をそのまま秋冬に持ち越すと、枯れ草が地面に厚く積もって蚊やムカデの越冬場所になります。
夏のうちにリセットしておくほうが、結果として手間が少なく済むことが多いのではないかと思います。
刈ったあとに防草シートを敷いておくという選択肢もあります。
全面でなくても、通路や物置まわりといった「毎年いちばん困る場所」だけに入れるだけで、翌年の草刈りがだいぶ楽になりますよ。
よくあるご質問
Q. 何年も放置した庭でも見てもらえますか
もちろんです。
むしろそういうお庭のご相談が多いです。
ジャングルのようになっていても、まずは足場をつくるところから始めますので、片付けてからお呼びいただく必要はありません。
そのままの状態で見せてください。
Q. 見積りだけでも来てもらえますか
見積りは無料です。
お庭を実際に拝見して、作業ごとに分けた金額をお出しします。
その場でご契約いただく必要はありませんので、他社さんと比べていただいて構いません。
Q. 切った草や枝は持って行ってもらえますか
回収して持ち帰ります。
ただし量が多い場合は、運搬・処分料(3,000円〜/量に応じて)を別途申し受けます。
どれくらいの量になりそうかは、見積りの時点でお伝えします。
Q. 隣の家に枝が越境していて、先に謝るべきか迷っています
越境した枝の相談は本当に多いです。
作業の前後でご近所へひと声かけておくと、作業日の車両の出入りも含めてスムーズになります。
何とお伝えすればいいか迷われる場合は、作業内容と所要日数をこちらからお伝えしますので、そのまま使っていただければと思います。
Q. 一度整備したら、次はいつ頼めばいいですか
お庭の状態によりますが、雑草は年2回(初夏と秋口)、庭木の剪定は樹種によって年1〜2回が目安です。
一度リセットしてしまえば、次からは1回あたりの作業量がぐっと減ります。
最初がいちばん大変で、そのあとは楽になる。
そう考えていただくといいかもしれません。
川口市をはじめ、戸田市・蕨市・草加市・さいたま市南区・緑区でお庭のご相談を承っています。
「これ、どこから手をつければいいのか」という段階でも大丈夫です。
まずは見せてください。
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