松の剪定が「年2回」と言われる本当の理由
庭に松がある。
それだけで、そのお庭は少し格が違って見えます。
川口市でも古くからの住宅地を回っていると、玄関前にどっしりと構えたクロマツやアカマツによく出会うんです。
ただ、私たちがお伺いしてよく聞かれるのが「松って他の木と同じように刈っちゃダメなの?」というご質問。
ダメなんです。
これ、はっきりしています。
理由は松の芽の出方にあります。
ツゲやカイヅカイブキのような木は、葉のない古い枝まで深く切っても、そこから新しい芽が吹き返してくれます。
ところが松は葉が残っていない部分まで切り戻すと、そこから先が枯れ込んでしまう。
一度失った枝は、もう戻りません。
だから松は「刈る」のではなく、芽を摘み、葉を抜いて、少しずつ形を整えていく木なんですね。
この性質があるので、作業は年2回に分かれます。
5月前後のみどり摘み(芽摘み)と、11〜12月のもみあげ(古葉取り)。
この2回が松の基本サイクルです。

みどり摘みは、春に伸びてくるロウソクのような新芽——庭師はこれを「みどり」と呼びます——を、手で折って長さを調整する作業。
ここで放っておくと枝がどんどん間延びして、翌年には手がつけられない姿になります。
もみあげは後ほど詳しくお話ししますが、松の仕上げにあたる作業。
この2回を回している松と、そうでない松は、5年もすると別物になります。
8月にできるのは「透かし」まで——台風前にやっておきたいこと
では、今この記事を読んでくださっている8月。
松に何ができるのか。
結論から言うと、本格的な剪定はできません。できるのは、混み合った枝を抜いて風と光を通す「透かし」までです。
真夏の松は蒸れやすい。
枝が密集していると内側の葉が黒ずんで落ち、その部分が二度と復活しないことがあります。
マツノハダニやスス病も、風通しの悪い木ほど出やすいですね。
だから内側の枯れ枝、重なった枝、下向きに垂れた枝——このあたりを抜いてやる。
木の負担が少なく、しかも効果は大きい作業です。
もうひとつ、川口市で8月に透かしをおすすめする理由が台風です。
松は常緑で葉の量が多く、枝ぶりも横に張ります。
つまり風をまともに受ける形をしている。
9月の強風で太い枝が裂けたお宅を、私たちも何軒か見てきました。
裂けた枝は切り直すしかなく、そこだけ樹形が欠けたまま何年も戻らない。
透かしを入れて風が抜けるようにしておくと、このリスクはかなり下がります。
先日も川口市内のお宅で、駐車場の真上に張り出したクロマツの枝を抜かせていただきました。
車の上に落ちたら——と考えると、やっぱり夏のうちに手を入れておいたほうが安心なんですよね。
11〜12月の「もみあげ」で1年が決まる
そして松の本番が、11月から12月にかけてのもみあげです。
作業内容はシンプル。
去年の古い葉を、手で揉むようにして落としていく。それだけです。
ただ、これが途方もなく手間がかかる。

脚立に登り、枝を一本ずつ手繰り寄せて、指で古葉をしごき落とす。
ハサミではなく手。
なぜかというと、松の葉をハサミで切ると切り口が茶色く変色して、遠目にも枯れたように見えてしまうからです。
自分でやって失敗するケースで一番多いのが、まさにこれ。
刈り込みバサミやバリカンで松の表面をサッと整えてしまう方が、意外と多いんです。
作業直後はきれいに見えます。
ところが2週間もすると葉先が一斉に茶色くなり、木全体がくすんだ色になる。
ここまで来ると、私たちが手を入れても回復まで1年待つしかありません。
もみあげをきちんとやると、枝の一本一本が見えるようになり、冬の光が幹まで届きます。
日本庭園の松があの独特の透明感を持っているのは、この作業があるからなんですね。
ちなみに、もみあげと同時に不要枝の整理も行います。
松の剪定を「年1回でお願いしたい」というご相談を受けたときは、私たちは11〜12月をおすすめしています。
仕上がりへの影響が一番大きいのがこの回だからです。
川口市の松剪定、費用相場はどのくらいか
お客様から聞かれるのが「松って高いんでしょう?」というご質問。
正直に言うと、他の庭木より高くなります。
手作業の時間がまるで違うからです。
目安として、一般的な相場をまとめておきます。
| 樹種・高さ |
主な作業 |
1本あたりの相場目安 |
所要時間の目安 |
| 一般的な庭木(3m未満) |
刈り込み・透かし |
3,000〜6,000円 |
30分〜1時間 |
| 松(3m未満) |
もみあげ・不要枝整理 |
8,000〜15,000円 |
約2時間 |
| 松(3〜5m) |
もみあげ・不要枝整理 |
15,000〜30,000円 |
半日程度 |
| 松(5m以上) |
もみあげ・高所作業 |
30,000円〜 |
1日程度 |
※あくまで一般的な目安です。
枝の混み具合、前回の剪定からの年数、脚立が立てられるかどうかで金額は変わります。
同じ3mでも、一般的な庭木なら30分。
松なら2時間。
この差が、そのまま料金差になっていると考えていただくと分かりやすいと思います。
それから、費用を考えるうえで見落とされがちなポイントがひとつ。
何年も放置した松ほど、最初の1回が高くつきます。枝が間延びし、枯れ葉が溜まり、形を戻すのに何倍もの時間がかかるからです。
逆に毎年手が入っている松は、作業時間が短くて済みます。

私たちお庭の便利屋トムズは川口市を拠点に、戸田市やさいたま市南区・緑区・蕨市・草加市まで伺っています。
剪定は1本3,000円〜、お見積りは無料です。
松の場合は木を実際に見てからでないと正確な金額が出せませんので、まずは状態を見せていただくところからになります。
よくあるご質問
Q. 8月にもみあげをお願いすることはできますか?
おすすめしません。
夏の松は生育の途中で、この時期に古葉を抜くと木が消耗します。
8月は透かしにとどめて、もみあげは11月以降にまわすのが結果的にきれいに仕上がります。
Q. 年1回だけの剪定でも大丈夫でしょうか?
大丈夫です。
その場合は11〜12月のもみあげを選んでください。
ただし年数が経つと枝が間延びしてくるので、樹形にこだわりたい方は春のみどり摘みも入れた年2回が理想的だと思います。
Q. 松が茶色くなってきました。剪定で治りますか?
原因によります。
内側の古い葉が茶色いだけなら自然な現象で、もみあげで解消します。
ただし新しい葉まで茶色い、幹から樹脂が出ている——という場合は病害虫の可能性があります。
剪定より先に状態を確認させてください。
Q. 川口市内なら出張費はかかりますか?
川口市内は出張費をいただいておりません。
近隣エリアについても、お見積り時にすべて含めた金額をお出しします。
作業後に追加請求が発生することはありません。
Q. 剪定で出た松の枝や葉は引き取ってもらえますか?
はい、処分まで承ります。
松の古葉はかなりの量になりますし、家庭ごみとして出すのも手間ですから、まとめてお任せいただくお客様がほとんどです。
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