「実家の桜が2階の屋根より高くなってしまった」「お隣に枝がかかっていて、迷惑になる前に切りたい」。
川口市内でも、こうしたご相談をいただきます。
そして多くの方が続けて口にするのが、「でも、桜は切ると枯れると聞いたので、自分でやるのが怖い」という一言です。
その心配は半分正しく、半分は誤解です。
桜は切ってはいけない木ではありません。
ただ、切る時期と切り口の扱いを間違えると、数年かけて弱っていく木です。
この記事では、埼玉県川口市の植木屋「お庭の便利屋トムズ」が、桜の剪定時期と、切り口を守る方法、自分で切るときの危険、そして手に負えなくなる前の頼み方までをまとめました。
担当するのは造園歴9年・500件以上の経験をもつ職人です。
桜の剪定時期はいつ?落葉後の「11月から3月上旬」がベストな理由
先に結論です。
桜の剪定は、葉が落ちたあとの11月から3月上旬に行います。
これは公益財団法人日本花の会が公開している「桜の植え方・育て方マニュアル」に書かれている時期で、私たちもこの期間を基準にしています。
そのうえで、トムズでは11〜12月のうちに済ませておくことをおすすめしています。
3月上旬は期間の終わりぎりぎりで、年によっては暖かさでつぼみがふくらみはじめ、落ち着いて枝を選ぶ余裕がなくなるからです。
年内に終えておけば、春の花を待つだけの状態で新年を迎えられます。
反対に、葉が茂っている春から秋に太い枝を落とすのはおすすめしません。
葉の付いた枝は重く、どの枝がどこから出ているのかも見えにくいため、切る位置を誤りやすくなります。
夏に太い枝を切ったあと、何年かしてその周りの枝先から枯れてくることがあり、原因と結果が離れているので気づきにくいのも厄介なところです。
「11月になったら」を合言葉にしておくと、失敗はぐっと減ります。
なぜ冬(休眠期)に切るの?春にきれいな花を咲かせるための仕組み
冬に切るいちばんの理由は、枝の形が全部見えることです。
葉が落ちた桜は、幹からどの枝が出て、どの枝が内側へ向かい、どの枝同士が絡んでいるのかが一目で分かります。
日本花の会のマニュアルが切る対象として挙げているのは、根元から出るひこばえ、内側に伸びる枝や他の枝に絡む枝、幹から直接出る細い枝、下向きに伸びるさかさ枝、そして枯れ枝です。
葉の付いた季節には見落としやすいこれらの枝を、冬なら正確に選べます。
もうひとつは、春の花を残しやすいことです。
冬の桜の枝には、春に咲く花のもとになる芽(花芽)がすでに付いています。
葉がない分、花芽の付いた横向きの枝と、勢いよく真上に伸びて花の少ない枝とを見分けやすく、花芽の多い枝を残して要らない枝だけを抜くことができます。
ただし、冬に切っても、花芽の付いた枝を落とせばその枝は春に咲きません。
一度に小さくしようとせず、毎年少しずつ整えることが、花を残しながら樹形を保ついちばんの近道です。
「桜切る馬鹿」は本当?自分で剪定すると枯れてしまう危険な理由
「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」ということわざがあります。
日本花の会は、「桜の枝を切ってはいけない」という言い伝えは間違いだとしたうえで、桜は太い枝を切ると切り口から腐ってしまうことから、こう言われるようになったのかもしれない、と説明しています。
同じマニュアルにも、桜は枝の切り口から腐りやすく、太い枝を切ると木が衰弱する原因になる、と書かれています。
つまり、本当に避けるべきは「切ること」ではなく、「ふさがりにくい大きな傷を作ること」です。
細い枝のうちに切っておけば傷は小さく済みますが、何年も放っておいて太くなった枝を落とすと、どうしても大きな切り口が残ります。
ご自分で剪定して枯らしてしまう例の多くは、この太い枝の扱いでつまずいています。
次の2つの理由を知っておくと、どこまで自分でやるかの線が引きやすくなります。
切り口からの腐朽(菌の侵入)と、必須となる癒合剤による保護
日本花の会のマニュアルは、枝を途中で切ると、そこから腐朽菌が入り込み、太い枝や幹の腐れが進んで木の勢いに悪影響を与える、と注意しています。
腐朽菌とは木の内部を分解するキノコの仲間で、外から見て元気そうな桜でも、中で腐れが進んでいることがあります。
そこで大切になるのが切り方と、切ったあとの保護です。
マニュアルでは、500円玉以上の太さの枝は次の手順で切り、切り口には必ず保護剤を塗る、とされています。
- 切る枝の下側に、太さの3分の1ほどの切れ目を入れる
- 上から枝を切り落とす(重みで樹皮が裂けるのを防ぐため)
- 枝の付け根のふくらみ(えり)を残して、幹に沿って切り口が平らになるようにもう一度切る
- 切り口に保護剤(癒合剤)を塗る
えりを削り取るように幹にぴったり沿わせて切ったり、反対に枝の途中で切って長く残したりすると、切り口がふさがりにくくなります。
トムズでは、桜の太い枝を落とすときはこの手順で切り、切り口の保護までを作業に含めています。
癒合剤を塗る木・塗らない木の考え方は剪定の切り口から木が枯れるときの記事にもまとめています。
太い枝の切り落としや高所作業はDIYでは大変危険です
大きくなった桜の剪定で、もうひとつ見過ごせないのがけがの危険です。
太い枝は想像以上に重く、切り落とした瞬間に予想と違う方向へ跳ねたり、幹側に戻ってきたりします。
脚立の上でのこぎりを使うと両手がふさがり、枝が落ちる反動で体が持っていかれやすくなります。
上で書いた3段階の切り方も、地面に立って胸の高さで行うのと、脚立の上で頭より高い位置で行うのとでは難しさがまったく違います。
途中で手が止まって枝の重みで樹皮が裂けると、きれいに切るよりも大きな傷が残ってしまいます。
また、住宅の多い川口市では、桜の枝の下にお隣の屋根やカーポート、電線があることも珍しくありません。
落ちた枝が物を壊せば、木のことだけでは済まなくなります。
ご自分でやるなら、地面に足をつけたまま剪定ばさみで切れる細い枝までにとどめ、500円玉より太い枝、脚立が必要な高さの枝は、無理をせず植木屋に任せてください。
写真を送っていただければ、無料でお見積りします
お庭の木や生垣をスマホで撮って、LINEで送ってください。写真を見て、作業の内容と概算をお伝えします。
剪定せずに放っておいた桜の3つのリスク(枯れる・倒れる・病気)
「桜は切ってはいけない」と聞いて何年も手を入れずにいると、外からは元気そうに見えても、木の中で傷みが進んでいることがあります。
ここでは、日本花の会の育て方マニュアルと、国の研究機関である国土技術政策総合研究所の街路樹の資料で確かめられたことに絞って、放っておいた桜に起きやすい3つのリスクをまとめます。
葉が落ちはじめた秋の桜。枝ぶりが見えるこの時期は、枯れ枝や病気の枝を見つけやすくなります。
リスク1 上の枝から枯れ込み、木全体が弱っていく
放っておいた桜は、枝が太く長くなってから切ることになりがちです。
マニュアルは、枝を途中で切るとそこから腐朽菌が入り、太い枝や幹の腐れが進むと注意しています。
同じマニュアルの「健康診断」の項目では、次のような様子の木は勢いが衰えているとして、専門家に相談するよう勧めています。
- 木の上のほうの枝が枯れ、下のほうから幹に直接細い枝(胴ぶき枝)が出てくる
- 根元から見上げると、空が透けて見えるほど葉が少ない
- 枝の先にだけ、花が玉のように固まって咲く
- 周りの桜より早く、9月上旬ごろに葉が落ちてしまう
リスク2 幹や根元の腐れが進み、枝折れや倒木につながる
腐れは、外から見えないところで進みます。
国土技術政策総合研究所の「街路樹の倒伏対策の手引き」に載っている診断記録の記入例では、ソメイヨシノについて「根株の腐朽割合が大きいため、倒伏の危険性が高い」と判定しています。
別の記入例では、根元に出たベッコウタケというキノコを、根元に危険な腐れがあるしるしとして記録しています。
根元や幹にキノコが出ている。
幹に穴や空洞がある。
幹がこちら側へ傾いてきた。
こうした様子が見えたら、剪定で残せるかどうかを含めて確かめたほうがいい木です。
倒木につながるサインは庭木が倒れそうで不安なときの記事にまとめています。
リスク3 病気の枝が広がり、花が咲かなくなる
桜の病気でまず知っておきたいのが「てんぐ巣病」です。
マニュアルによると、カビの仲間が原因でうつる病気で、枝が異常に増えてほうきのように固まり、その枝には花が咲かなくなります。
放っておくと病気の枝はやがて弱って枯れ、木じゅうが病気の枝だらけになってしまいます。
薬で防ぐ方法は確立されておらず、葉が落ちている時期に病気の枝を切り取るしかありません。
一度では取り残しが出るため、最低3年は続けることが大切とされています。
ほかにも、春に新しい葉や枝先が急に柔らかく腐って枯れ込む「幼果菌核病」、枝や幹に灰白色や赤茶色の膜が張りついて木を弱らせる「こうやく病」があります。
こうやく病はカイガラムシと一緒に増えるため、剪定で風通しと日当たりをよくしておくことが予防になります。
てんぐ巣病の見分け方は桜のてんぐ巣病の記事で詳しくご紹介しています。
気になる様子があれば、まずはお庭の無料診断へ
3つのリスクは、どれも葉が落ちた今の時期のほうが見つけやすくなります。
「うちの桜は大丈夫かな」と思ったら、お庭の無料診断でいくつかの質問に答えてみてください。
お名前や電話番号の入力はいりません。
木全体と根元の写真をLINEで送っていただければ、写真を見て無料でお見積りします。
現地を見てのお見積りも無料です。
【川口市の施工事例】大きくなりすぎた桜の剪定・越境トラブル解消
ここで、埼玉県川口市で実際にトムズが行った桜の作業を1件ご紹介します。
高さ約5mの桜で、建物の近くに植わっていたため、根が基礎に影響しはじめていたお宅です。
このケースは剪定では解決できないと判断し、伐採をご提案しました。
ただ、建物との間が狭く、木を根元から一度に倒すことはできません。
そこで、屋根や雨樋を傷つけないよう、上の枝から順に少しずつ切って下ろし、最後に幹を切る段取りで進めました。
狭い住宅地の桜は、切る作業そのものより、切った枝をどこに落としてどう運び出すかの計画が仕上がりを左右します。
作業前後の写真は川口市・桜の伐採の施工事例でご覧いただけます。
桜は放っておくと毎年大きくなり、「そろそろ切ろう」と思ったときには枝が太くなりすぎていることがあります。
まだ剪定で整えられる段階なのか、伐採を考えたほうがよい段階なのかは、木の高さ、幹の状態、建物との距離を見て判断します。
迷ったら、判断だけでもご相談ください。
お隣へはみ出した枝(越境)のご近所トラブルを防ぐために
桜の枝がお隣の敷地や道路にはみ出していると、落ち葉や毛虫、花びらがそのまま隣家に落ちることになります。
春の花はうれしくても、秋の落ち葉や夏の毛虫まで含めると、お隣にとっては負担に感じられることがあります。
民法第233条では、隣の土地の木の枝が境界線を越えているとき、土地の所有者は木の持ち主に枝を切らせることができるとされています。
さらに、持ち主に切るよう求めても相当の期間内に切らないとき、持ち主が分からない、または所在が分からないとき、急ぐ事情があるときは、隣地の側で枝を切り取ることもできます。
つまり、はみ出した枝を放っておくと、お隣から正式に求められたり、知らないうちに切られてしまったりすることがあり得ます。
トラブルを防ぐいちばんの方法は、言われる前にこちらから手を入れることです。
境界を越えている枝、越えそうな枝を冬の剪定でまとめて抜き、作業日をあらかじめお隣に伝えておくと、話がこじれにくくなります。
はみ出した枝は太くなっていることが多いので、前の章の切り方と保護が欠かせません。
枝に毛虫がつきやすい時期については桜の木の毛虫の記事もあわせてご覧ください。
桜の剪定・伐採から「お庭の不用品処分」まで、川口市のトムズにお任せ!
桜の手入れを先延ばしにすると、枝は年々太くなり、切り口は大きくなり、作業の手間も費用も増えていきます。
「まだ大丈夫」と思えるうち、手に負えなくなる前にプロへ頼んでいただくのが、木にとってもお財布にとってもいちばん負担の少ない選択です。
トムズの料金表では、桜・梅(大)の剪定は1本13,200円〜22,000円(税込)が目安です。
低い木の剪定は1本3,300円〜(税込)です。
高さや隣家との距離、脚立や高所作業の要否で変わるため、確定の金額は現地を見てからお見積りでお渡しします。
お客様から追加のご要望をいただかない限り、お見積りの金額から増やすことはありません。
詳しくは料金表のページをご覧ください。
切った枝葉の処分と一緒に、古い植木鉢や土も一括撤去します(LINE無料見積もりのご案内)

桜は枝も葉も量が多く、剪定そのものより、あとの枝葉の片付けで手が止まってしまうことがあります。
トムズでは切った枝葉を回収して持ち帰ります。
少ない量なら剪定料金に含み、多い場合の運搬・処分は3,300円〜(税込)です。
切った枝葉の回収から、庭の不用品(植木鉢など)の一括処分までトムズなら可能です。
割れた植木鉢や使わなくなったプランター、古い支柱なども、剪定と同じ日にまとめてご相談いただけます。
植木鉢などの不用品は、法令にもとづき、許可を持つ業者と連携して適正に処理し、その費用を含めた総額をお見積りに記載します。
鉢の中の土を処分できるかどうかは量と中身によるため、お見積りの際に一緒に確認します。
詳しくはお庭の片付けのページをご覧ください。
ご依頼は、スマートフォンで桜の写真を撮ってLINEで送っていただくのがいちばん早い方法です。
木の全体(てっぺんから根元まで)、はみ出している枝のあたり、家の前から木までの通路の3枚があれば、おおよその金額をお伝えできます。
お見積り・出張費は無料で、金額を見てからお断りいただいても構いません。
安行・戸塚をはじめとする埼玉県川口市内のお庭はもちろん、近隣の地域もご相談ください。
参考:公益財団法人日本花の会「桜の植え方・育て方マニュアル」/同会「FAQ・桜の豆知識」/民法第233条(e-Gov法令検索)
トムズの施工事例
川口市・桜の伐採
作業前
作業後
建物近くで根が基礎に影響しはじめた桜を、屋根や雨樋を傷つけないよう枝から段階的に伐採。
狭い住宅地での安全伐採。
この施工事例を詳しく見る →
同じようなお困りごとは、写真を送っていただければ無料でお見積りします。
下のLINE・お電話からどうぞ。
桜も、切り方次第で傷めずに整えられます
桜は落葉後の11月から3月上旬が剪定の時期で、切り方を誤ると切り口から傷みやすい木です。
時期を外して枝が気になるときも、太い枝をむやみに切らず、細い枝や枯れ枝の整理にとどめるなど、切り方を選べば対応できることがあります。
- 太い枝は時期と切る位置を見て判断
- 切り口の手当てまで考えて切る
- 越境した枝は早めにご相談を
「桜は切らないほうがいい」と迷っている方も、まずは木の写真でご相談ください。
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トップ写真:桜の木(撮影:掬茶/CC BY-SA 4.0/出典:Wikimedia Commons/トリミング・縮小して使用)