8月の庭木は「切りどき」より先に、危ないかどうかを見てほしい
8月に入ると、川口市のお客様から「伸びすぎた枝、自分で切っちゃっていいですか」というご相談が一気に増えます。梅雨明けからの2〜3週間で、庭木は驚くほど枝を伸ばしますからね。カーポートの屋根に当たる、隣家に越境しそう、窓が暗い。理由はだいたいこの3つ。
ただ、私たちがこの時期にまずお伝えするのは、剪定の方法でも樹種の話でもありません。その木、いま近づいて大丈夫ですかということです。
8月は、庭木まわりの事故が一年で最も起きやすい月。理由は2つあります。蜂の巣が最大サイズになること。そして猛暑で、判断力が落ちること。この2つが重なるのが8月なんです。
これ、意外と知られていません。

アシナガバチとスズメバチは、8月がいちばん怒りっぽい
春に女王蜂が一匹で作りはじめた巣は、夏を通して働き蜂が増え続けます。7月後半から8月にかけてが巣の規模のピーク。働き蜂の数が多いということは、そのまま守りの固さに直結します。
春先に同じ木を触ったときは何もなかったのに、8月に脚立を掛けた瞬間に囲まれた——こういうケース、本当によくあります。木は変わっていません。変わったのは巣の中の頭数です。
やっかいなのは、巣が見えにくい場所にできること。私たちが川口市内の現場で実際に見つけるのは、こういう場所が多いですね。
- キンモクセイ・ツバキなど、葉が密に茂る木の内側
- 生垣の内部(外からはまったく見えません)
- カーポートの屋根裏、雨どいの中、物置の軒下
- エアコン室外機の裏側
先日も川口市内の戸建てで、生垣の刈り込みをご依頼いただいて現場に入ったところ、外側からは一切見えない位置にアシナガバチの巣がありました。お客様は「先週まで普通に草むしりしてた」とおっしゃっていて。ヒヤッとしましたね。
剪定前に木の周囲を3分ほど眺めて、同じ場所を出入りする蜂がいないか確認する。これだけでかなり防げます。蜂は必ず巣に戻るので、行き先を目で追えば巣の位置はだいたい割れます。
熱中症のリスクは、庭仕事だと想像より高い
庭木の剪定って、実はかなりの重労働です。脚立の上で腕を上げ続ける姿勢は、それだけで心拍数が上がります。しかも直射日光、しかも足元は照り返しのあるコンクリート。日陰がない庭だと、体感温度は気温より数度高いと考えたほうがいいと思います。
怖いのは、暑さで倒れることそのものより、判断力が鈍った状態で脚立に乗っていることです。ふらついて足を踏み外す。枝の重さを読み間違えて、切った瞬間にバランスを崩す。8月の事故は、この「判断が鈍る」の部分から始まるケースが多いように感じます。
もし8月にご自分でやるなら、朝7〜9時台。それ以降は素直にあきらめる。これが一番の対策かもしれません。
自分で切っていい木、やめたほうがいい木の線引き
「どこまでなら自分でできますか」というご質問には、私たちはいつも3つの基準でお答えしています。むずかしい話は抜きです。
基準1:高さ。脚立が要るなら黄色信号
地面に立ったまま、手を伸ばして届く範囲。おおむね2m前後までなら、ご自分でやっていただいて問題ないと思います。ツツジやサツキの刈り込み、アジサイの花後の切り戻し、伸びすぎた低木の整理。このあたりは十分にご自分の範囲です。
問題は脚立が必要になったときから。脚立の上での作業は、片手で枝を押さえ、片手で鋏を使い、体はねじれている状態です。三点支持がまず取れません。3mを超える木を脚立で、というのは、慣れていない方には正直おすすめしません。
基準2:切る枝の太さ。直径5cmを超えたら道具が変わる
剪定鋏で切れるのは、だいたい親指くらいの太さまで。それ以上は鋸(のこぎり)の仕事になります。
太い枝で怖いのは、重さです。長さ2mの枝は、見た目より遥かに重い。上から下へ一気に切ると、切り終わる前に枝の自重で裂けて、幹の樹皮を縦に引き裂きながら落ちます。これ、木にとってはかなり大きなダメージなんです。
プロは必ず下側に少し切れ込みを入れてから上を切ります。「追い口」といって、裂けを防ぐための手順ですね。自分でやって失敗するケースで一番多いのが、実はこれです。枝は落ちたけど幹に大きな裂傷が残った、というパターン。
基準3:蜂の巣・電線・隣家。ひとつでも該当したら任せてほしい
巣がある、電線が近い、隣家との境界ギリギリ。この3つのどれかに当てはまるなら、迷わずご相談ください。とくに越境した枝は、お隣とのトラブルにも、切った枝がお隣の屋根や車に落ちる物損にも直結します。
あと、切りかけて止まってしまうケース。これも多いんです。「途中まで切ったけど、これ以上は怖くなった」というご連絡は、私たちは全然かまいません。むしろ無理を通されるほうが心配ですから。

自分でやる場合と業者に頼む場合、実際どう違うか
費用だけ見れば、当然ご自分でやるほうが安く済みます。ただ、庭木の剪定は「切って終わり」ではありません。切った枝の量が、想像の3倍出ます。ここが盲点。
3mの木を1本剪定すると、45Lのゴミ袋で4〜6袋分ほどの枝葉が出ます。川口市の場合、剪定枝は決められた分量に束ねて出す必要があり、一度に全部は出せません。ベランダに枝の山が2週間残る、というのは実際よくある話です。
| 比較項目 |
自分でやる場合 |
業者に頼む場合 |
| 費用 |
0円〜(道具代は別) |
1本3,000円〜(高さ・樹種による) |
| 初期の道具代 |
剪定鋏・鋸・脚立・手袋で15,000〜30,000円ほど |
不要 |
| 3mの木1本の所要時間 |
半日〜1日(慣れていない場合) |
約1〜2時間 |
| 切った枝の処分 |
ご自身で分別・搬出(数週間かかることも) |
そのまま引き取り可 |
| 蜂の巣があった場合 |
作業中止。専門業者を別途手配 |
発見時点で作業を止め、対応をご相談 |
| 仕上がり |
切り口が荒れやすく、翌年徒長枝が増えやすい |
樹形と芽の位置を見て切るため、翌年の伸びが穏やか |
| 高所作業のリスク |
脚立転落・落枝の危険あり |
装備・保険ありで作業 |
金額の目安としては、高さ3m未満で3,000円前後から、3〜5mで6,000〜10,000円前後、5mを超えると15,000円以上、というのが一般的なレンジだと思います。ただし樹種・込み具合・搬出のしやすさで変わるので、あくまで参考として見てください。私たちは見積りを無料でお出ししていますので、金額感だけ知りたいというご相談でも大丈夫です。
もうひとつ、翌年の手間が変わります
剪定は、切る場所によって翌年の伸び方が変わります。芽のすぐ上で切るか、途中で切るか。ここを外すと、切った場所から勢いの強い枝が何本も真っ直ぐ上に伸びてきます。「徒長枝(とちょうし)」と呼ぶんですが、これが出ると翌年の作業量が確実に増えるんですね。
年2回きちんと入れておくと、1回あたりの作業量が減っていきます。放置して枝が幹のように太くなってからだと、伐採に近い作業になって費用も跳ね上がる。この木は切りどきですね、という判断も、早めに見ておいたほうが安く済むことが多いです。

もし蜂の巣を見つけてしまったら
まず、絶対にやってはいけないことから。市販の殺虫スプレーで、脚立の上から巣を狙わないでください。
理由は単純で、逃げ場がないからです。地上なら走って離れられますが、脚立の上だと下りる数秒のあいだに刺されます。そして刺された痛みで足を踏み外す。この流れが一番怖い。
見つけたときの手順は、こうです。
- その場から静かに離れる(腕を振り回さない。振動と黒い動くものに反応します)
- 巣のおおよその位置と大きさをスマホで、離れた場所から撮影しておく
- 子どもさんやペットが近づかないよう、しばらく庭に出さない
- 剪定は中止。巣の対応が済んでから改めて
川口市を含む多くの自治体では、スズメバチの巣について相談窓口を設けている場合があります。ただ対応の範囲は自治体ごとに違うので、まずはお住まいの市の窓口に確認するのが確実です。
私たちにご相談いただければ、剪定の見積りに伺った際に巣の有無も一緒に確認します。とくに生垣や葉の厚い木は、外から見ただけでは判断できませんから。
よくあるご質問
Q. 8月に剪定してもいいんですか。木が弱りませんか?
強い剪定(枝を大きく落とす作業)は、木にとって夏はあまり良いタイミングではありません。真夏は木も体力を使っている時期ですから。ただ、混みすぎた枝を透かして風通しを良くする程度の軽い剪定なら、8月でも問題ありません。むしろ、蒸れによる病害虫を防ぐ意味では有効です。木を大きく作り直したい場合は、落葉樹なら冬、常緑樹なら春をおすすめしています。
Q. 生垣の刈り込みは自分でできますか?
高さが目の高さくらいまでで、蜂の巣がなければ、ご自分でも十分できます。ただ8月の生垣は要注意で、内部に巣ができている率が高い場所のひとつです。刈り込み前に、少し離れたところから2〜3分眺めて、同じ位置に出入りする蜂がいないかだけは確認してください。
Q. 切った枝は引き取ってもらえますか?
はい、剪定作業と合わせて引き取りが可能です。ご自身で切られた枝が庭に溜まってしまった、というご相談も承っています。分別や搬出の手間を考えると、まとめてお任せいただいたほうが結果的に負担が少ないと思います。
Q. 見積りだけお願いすることはできますか?
できます。お見積りは無料で、その場でご契約いただく必要もありません。「この木、あとどのくらい放っておいて大丈夫か」といったご相談だけでも構いません。実際、金額を知って自分でやることに決められたお客様もいらっしゃいます。それでいいと思っています。
Q. 根っこから抜いてほしいのですが、剪定とは違いますか?
違います。伐採(幹を切る)と抜根(根を掘り上げる)は別の作業です。切り株を残したままだと、樹種によっては切り口の周りから何本も新しい芽が出てきます。根っこごと抜かないとまた生えてきますよ、とお伝えするのはこういう理由です。抜根までご希望かどうかで費用が変わりますので、見積りの際にお聞かせください。
まとめ:迷ったら、高さと蜂で決めてください
むずかしく考えなくて大丈夫です。地面に立って届く高さで、蜂がいなければ、ご自分でどうぞ。脚立が要る、太い枝を落とす、巣がありそう。このどれかに当てはまるなら、8月は特に、無理をしないでいただきたい。
庭木は逃げません。来月でも間に合います。ただ、脚立から落ちてしまったら、庭どころではなくなってしまいますから。川口市とその周辺で、判断に迷われたときはお気軽に聞いてください。見に行くだけでも構いませんので。
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